ベンチマーク連続実行時も温度は50度台!
PCIe5.0 NVMe M.2 SSDは、その爆速なパフォーマンスと引き換えに、かなり発熱する。ここでは読み書き速度を測るために、CrystalDiskMarkを12回連続実行した際の温度をモニタリングソフトウェア「HWiNFO64 Pro」を使って確認してみた。
9100 PROは、「HWiNFO64 Pro」上で3つの温度センサーを検出していた。「Drive Temperature 2」はコントローラーと思われ、「Drive Temperature」と、「Drive Temperature 3」はNANDチップで同じ温度となっていた。
ピラーレスPCケースに収め、常に吸排気のエアフロー(静音重視の低速回転仕様)がある状態なのもあるが、気になる温度はヒートシンク非装着モデル(マザーボードヒートシンク使用)で50度台を記録している。
マザーボードのヒートシンクと比べると、どうしても放熱面積は少なくなるが、マザーボードに装着されたM.2 Thermal Guardバックプレートからの放熱もあり、ヒートシンク装着モデルも8度ほどの上昇に留まり、NANDチップは50度台、高発熱なコントローラーでも67度と、運用にまったく不安を感じない温度になっている。
読み出し速度1万2000MB/秒、書き出し速度1万1000MB/秒を発揮する、手持ちのPCIe5.0×4 NVMe M.2 SSDでも同じようにベンチマークを実行すると、温度は61度だった。
M.2 Thermal Guardバックプレートからの放熱効果も含めると、より高速な転送速度を発揮しながらNANDチップが53度、コントローラーが59度という9100 PROは、発熱を抑えられていると言える。
実使用を想定したテストもスコアアップを確認
次は「PCMark10」、「3DMark」のストレージベンチマークと、「ファイナルファンタジーXIV:黄金のレガシーベンチマーク」のスコアを確認していこう。
まず、「PCMark10」のシステムとデータドライブを想定した「Full System Drive Benchmark」と「Data Drive Benchmark」を実行し、スコア、帯域幅(Bandwidth)、アクセスタイム(access time)をまとめた。
システム、データともに、転送速度のような圧倒的な差とはならなかったが、9100 PROのスコア、帯域幅、アクセスタイムは990 PROよりも、しっかりと伸ばしている。
続いてゲーミングを想定した「3DMark:Storage Benchmark」のスコアと、「ファイナルファンタジーXIV:黄金のレガシー ベンチマーク」を実行した際のレポートに記載されるローディング時間を確かめていこう。
「3DMark:Storage Benchmark」もスコアを伸ばしているが、その差は大きくなく、平均帯域幅(Bandwidth Average)もわずか40MB/秒差となっていた。テストごとの帯域幅とアクセスタイムを確認すると、ゲームのロードとゲームデータの移動では、9100 PROの転送速度が活きているが、「Record game」、「Install game」、「Save game」といったテストでは、残念ながら逆転されている。この点が、総合スコアと平均帯域幅の足を引っ張ってしまった。
ベンチマークの最後は、「ファイナルファンタジーXIV:黄金のレガシーベンチマーク」だ。テスト環境には、GeForce RTX 5080を搭載しているので、最も負荷の高い4K解像度の最高画質でベンチマークを実行し、5つのシーンの合計ローディングタイムをまとめた。
その差は約0.6secと1秒に満たない差と、読み出し速度1万4000MB/秒台を発揮するストレージとしては物足りなく感じるが、最速クラスと行って良いローディングタイムになっている。
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