「耳をふさがないイヤホン」に新たな選択肢、骨伝導のShokzが開発した骨伝導じゃない「OpenDots ONE」
2025年03月06日 10時05分更新
耳をふさがないオープンイヤー型のイヤホンが人気だ。前年比3倍の伸び率という調査結果もあるという。
フォーカルポイントは3月6日、Shokzブランドの新しいオープンイヤー型イヤホン「OpenDots ONE」を発表した。GREEN FUNDINGで3月18日から先行販売を開始する。一般販売する際の価格は2万7880円で、最大20%の早割も用意されている。
骨伝導ヘッドホンで有名なShokzだが、本製品は空気振動型のドライバーを採用している。「DirectPitch」と命名した方式だ。オープンイヤー型だが、耳の鼓膜に直進的に音の振動を伝えられるので、音漏れもしにくく、逆位相の音を出して音漏れを抑制する機能も持つ。過去のShokzの製品では、OPENRUN PRO 2のように骨伝導ドライバーとDirectPitchをハイブリッドで搭載したものも存在している。
OpenDotsは(日本の意見も取り入れながら)開発したShokz初の空気伝導イヤホンの名称だったが、新製品はそれに由来しつつ、イヤーカフ式の新しい外観を備えているので改めて「ONE」を製品名につけたという。
装着感がよくデザインもいい、包み込まれるような音質も優れている
Shokzブランドとしては新規軸となるいくつかの特徴を備えている点もOpenDots ONEの魅力だ。
まずは装着感。耳のふちを挟むように装着するイヤーカフ型のスタイルを採用している。本体は6.5gと軽く、ブランドとしては最軽量。バッテリーが入る後ろ側のユニットとドライバー部分はチタン合金を使ったパーツ(JointArc)で連結されており、ソフトだが落ちない、安定感とフィット感が得られるようになっている。
さらに気が利いているのはイヤホンの形状が左右同じで区別がない点だ。装着状態を自動的に認識して、右耳につければRchの音、左耳につければLchの音が鳴る。似たよう形状で左向けか右向けかわからないといった問題が発生しないのだ。また、地味だが向きを合わせる負担が少ないので、ケースと出し入れする際のストレスも減る。外出先で出し入れがスピーディーにできるのがいい。
ドルビーオーディオやQi対応のワイヤレス充電に対応している点もShokzとしては初めて。ドライバーは11.8mmのユニットを向かい合わせに配置する仕組みになっており、間の狭い隙間から音が出る。小型の筐体だが16mmのカスタムドライバーに匹敵するリッチなサウンドが出せるそうで、音量も十分、かつ没入感ある体験ができた。
低音についてはBassphereテクノロジーで強化しているほか、4種類のEQにも対応している。通話用に高性能なノイキャンマイクを備えている。片側2基でビームフォーミングする仕組みだ。
本体操作は、後ろにくるバッテリー部分をつまんだりタップしたりして操作するスマートタップコントロールを使用。アプリからカスタマイズも可能だ。
機能面では、本体がIP54耐水仕様なので、急な雨の中での使用や、汗をかく場合でも安心。専用アプリはiOSとAndroid版があり、ドルビーオーディオの有効化やカスタマイズ機能が利用できる。アプリ上で操作すると、イヤホンから信号音が鳴り、イヤホンを見つけやすくする機能も持つ。
バッテリーの長さも十分で、本体のみで10時間、ケース充電併用で最大40時間の再生が可能。10分で2時間再生の急速充電も可能だ。このほか最大2台のマルチポイント接続が利用できるので、イヤホンを切り替えず、パソコンで音楽やウェブ会議をこなしながらスマホの着信に応えるといった使い方も可能だ。
なお、Bluetooth 5.4準拠で対応コーデックは現状SBCのみだが、要望があれば将来的なアップデートで対応コーデックを増やしていくことも検討したいという。カラーはグレーとブラックの2色展開で、光沢感のあるパーツを組み合わせたアクセサリー感覚、上質感を感じられるものとなっている。
イヤーカフ型のオープンイヤーイヤホンはambieやnwm、JVCなど各社が取り組んでいる。ShokzのOpenDots ONEはこれらより少し高価だが、デザイン性や装着性に優れており、デュアルスピーカーによる高い音響性能といった特徴も持つ。その意味では、早割で安価に買えるGREEN FUNDINGの先行販売も魅力的に感じる。
追記:3月13日にクラウドファンディング・プロジェクトで数量限定のShokzオリジナル・サコッシュ付きのプランが用意されるという発表がありました。GREEN FUNDING限定版で、スマートフォンを入れるのにちょうど良いサイズ感とのことだ。
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