おかえり、幻想水滸伝
郷愁にかられる感動の物語!『幻想水滸伝 I&II HDリマスター』先行プレイレポ 忠実な原作再現と便利機能を追加した“神リマスター”だ
2025年03月05日 17時00分更新
コナミデジタルエンタテインメントが3月6日に発売する『幻想水滸伝 I&II HDリマスター 門の紋章戦争 / デュナン統一戦争』。108星と呼ばれる仲間を集めながら巨悪と戦う戦記物のJRPGで、とくにシナリオが評価され、30年という年月が経ってなお根強いファンがいるシリーズとなる。
本作は1995年に初代PlayStationで発売した『幻想水滸伝I』(以下、I)と、1998年に発売した『幻想水滸伝II』(以下、II)をセットにしたもの。評価の高いシリーズの原点をまとめて現行機で遊べる。
対応プラットフォームはNintendo Switch/PlayStation 5/PlayStation 4/Xbox Series X|S/Xbox One/PC(Steam/Windows/Epic Games Store)で、本稿ではメーカーから受領したNintendo Switch版の先行プレイレビューをお届けしよう。なお、記事には軽微なネタバレを含むので、留意してほしい。

戦闘はコマンド式。前衛3人/後衛3人の最大6人でパーティーを組み、通常攻撃や「紋章」と呼ばれるスキルを使って戦う。特定のキャラクターがいると「いっしょに」で連携攻撃ができるシステムも特徴(画像は『II』より)
●あぁ懐かしきグレッグミンスター!冒頭5分で涙が出ちゃう
筆者は当時リアルタイムで「幻想水滸伝」シリーズをプレイしていた世代。それだけに『I』の最初の町であるグレッグミンスターの明るく軽妙なBGMを聞いただけで「ただいま」と言いたくなる郷愁に包まれた。
HDリマスターということでグラフィック、サウンドともに高品質化。人は音楽やにおいの刺激で記憶をよみがえらせるというけれど、あの頃の感動した思い出が脳裏によぎる……!
UIは元の仕様を維持しながら見た目をわかりやすく調整。顔イラストが描きおろしで高画質化している点や、装備を「わたす」で移動させず、直接ほかのキャラと交換できるようになったのはとても便利で感動した。
戦闘にも触れておこう。本作で追加された「倍速・オート」機能によって、通常戦闘が非常に快適になった。従来はコマンドリストから「おまかせ」を選ぶ必要があったのを、ワンボタンでオート戦闘に移行できる。「はい/いいえ」の選択が出ないのも地味に快適。
また、街中のダッシュ機能はデフォルトで搭載。これはデカイ、デカすぎる。なにせ元は専用の紋章(スキルを増やす装備のようなもの)を宿す必要があり、通常の歩行スピードは現代のゲーム基準ではノロすぎたと思うので、大英断だと思う。
なお、ここまで『I』のことを話してきたが、『II』でも基本は同じだ。UIの規格は統一され、連続プレイしても全然違和感がない。Switchだとややカクつくときはあるものの、プレイ自体は全体的にとても遊びやすくなっていると感じた。
そして超重要なことだが、「当時の感動をそのまま」に、現代の仕様で遊びやすくしたのが本作だ。つまり、あの名シーンも名セリフも、倫理観を度外視したあんな展開もすべてそのまま「原作再現」されている。変な改変をしない、これぞファンが望む“正しい形のリマスター”と言えるだろう。ぜひ未プレイの人にこそ手に取ってもらいたい。
一生のお願いだ! 新規の方、遊んでみて!!
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