真空管かトランジスタか、それが問題だ! 「SHANLING M8T」
ノスタルジックな外見と音により、根強い人気を持っているのが真空管だ。初段から出力段まで真空管を使うとかなり大きなサイズになってしまうが、初段は真空管、出力段はトランジスタのハイブリッド構成にすればDAPに組み込むことが可能だ。
各メーカーから、そんな製品が発売されているが、SHANLINGからもRAYTHEONのJAN6418真空管を搭載したDAP「M8T」が参考出品された。DACにはAK4499EX+AK4191EQ×2を搭載。駆動はトランジスタモードと、チューブモードではトライオードとウルトラリニアが選べるという凝った仕掛けになっている。
トランジスタモードでも華やかな音に繊細な響きがあり、こちらが真空管モードかと思ったほどだが、真空管のウルトラリニアに切り替えるとさらに細かい響きがフワッと乗ってきた。時間切れで三極管モードは試せなかったが、こちらの方がさらに真空管らしい音になるに違いない。発売は3月上旬予定、予想価格は27万円ぐらい。
DACチップ交換式ヘッドホンアンプ「D-10VN[16BIT VINTAGE]」
DACで音が変わるという話が真実かどうかを知る手がかりになるDAC内蔵ヘッドホンアンプが登場した。1980~90年代にCDプレーヤーで人気のあった16ビットDACを基板交換で聴き比べられる機能を搭載する。交換可能なDACは、Burr-Brown、SONY、PHILIPSで、1ビットのMASH対応基板も開発中とのこと。出力はライン出力とφ4.4mmバランスである。
早速、バランス接続でイヤモニに出力してみる。当時の音がよみがえると思い込んでいたが、意外にも現代にも通用する音だった。特に好印象だったのが、SONY CX20152である。クッキリとした輪郭で女性ボーカルの艷やかな感じも再現された。Burr-Brownは輪郭が太く、さらにウォームで厚みのある音だった。PHILIPSの音は当時に近く繊細で細かいサラサラした印象だ。
現在、GREENでクラウドファンディング実施中(3月18日まで)。終了後は一般販売となり、メーカー希望小売価格25万9800円を予定している。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります