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Garoon、Outlook、Teamsのカレンダーをリアルタイムで同期 業務効率を劇的に上げる方法

2025年01月31日 09時00分更新

 サイボウズ GaroonとMicrosoft 365のカレンダーと双方向に同期できるノベルワークスの「ガル助」。昨年リリースされたver.2では、リアルタイム同期を実現し、ますます使い勝手が向上した。ノベルワークスの上村なるみ氏に両者を同期させるメリットと最新版のポイントを聞いた。

Garoonユーザーの約半分がMicrosoft 365を併用 困るのはスケジュール同期

 7500社以上の導入社数を誇るグループウェア「サイボウズ Garoon」、ビジネスツールとして業界標準と言える「Microsoft 365」。情報共有ツールとして同じジャンルだと思われがちだが、実は併用しているユーザーは多い。実際、サイボウズ Garoonユーザーの2社に1社、実に46.2%がMicrosoft365を併用していると答えている(2019年サイボウズ調べ)。

 両者を併用するにあたって、困るのはスケジュールの同期だ。どちらかのカレンダーにしか入っていない予定があると、予定のバッティングにつながってしまう。たとえば、「社外からのTeamsの招待をGaroonのみに入れて遅刻してしまう」「Garoonにはあとで予定を登録しようと思ったら、会議室をとられてしまった」といった事例だ。とはいえ、人手で転記を行なうと、ミスも発生する。予定の日時が違ったり、参加者の招待を忘れたり、会議のリンクが違うといったトラブルが多発する。

 また、全体の予定を入れようとしても、Garoonを使っている部署と、Outlookを使っている部署で、予定を合わせるのは大変だ。さらに、パッケージ版のGaroonをイントラネットのみで利用している場合は、社外からアクセスできないため、外回り中にスケジュールを確認できない。外出先から社内のユーザーに電話をして、予定を見てもらうという手間が発生してしまう。

 サイボウズGaroonとMicrosoft365を併用しているユーザーにありがちなこうした課題を解消するのが、ノベルワークスの「ガル助」だ。サイボウズGaroonとMicrosoft カレンダー(Outlook・Teams)を双方向に同期することで、Garoonのユーザーも、Microsoftのユーザーも同じ予定を共有することが可能になる。

ツールの違いを意識せず、カレンダーを共有できる「ガル助」

 ガル助を開発・販売しているのは、今年で10年目となる大阪のIT企業ノベルワークス。kintoneの導入支援~開発に加え、サイボウズやMicrosoft関連サービス、kintone開発の上流工程をサポートするAIサービス「REQXIGN AI for kintone」の開発を手がけており、サイボウズのパートナーアワードも受賞している。

 なぜこういったサービスを作ったのか? ノベルワークスのクラウドソリューション事業部の上村なるみ氏は、両製品の特性が違っていることを挙げる。「サイボウズ GaroonとMicrosoft製品では、できることも得意分野も違います。本当はどちらかひとつに集約したほうがいいのかもしれませんが、メンテナンスの観点や現場の意見を尊重し、併用を選択される会社は相談をお受けしていてもかなり多い印象です。そういったお声から、それぞれの製品の特性を活かし”良いとこどり”をする『ガル助』を開発しました」(上村氏)。

ノベルワークス クラウドソリューション事業部 セールス・アドバイザー マーケティングリーダー 上村なるみ氏

 もちろん、GaroonとMicrosoftを併用しながら、カレンダーはどちらか一方を使うという方法もある。しかし、実際は業務内容や部門の違いもあり、カレンダーを統一することが難しい場合も多い。「社外の方と予定調整する営業担当はOutlookのようなメールでスケジュールを決めることが多いですよね。一方、社内打ち合わせの多い管理系の方は、Garoonを使います。でも、両者がばらばらに入力すると、どちらかにしか入っていないスケジュールが出てきてしまいます」(上村氏)。

 両者を便利に使っているユーザーが、ツールの違いを意識することなく、同じ予定を見られる。カレンダーの同期のために人手を割かなくても済む。そんなベストな併用を実現するのが「ガル助」というわけだ。

Garoonで予定を作成すると、自動的にMicrosoftカレンダーに同期してくれるガル助

生まれ変わったガル助 リアルタイムな同期でストレス解消

 ガル助ver.1は2019年から提供されているサービスだが、昨年2024年の7月にリリースされた最新のガル助 ver.2では、ver.1の課題を解消し、ますます使いやすくなった。

 サイボウズ GaroonとMicrosoft カレンダーの同期サービスは市場にいくつも存在しているが、タイムラグが生じたり、同期できないスケジュールがあったり、片方向からしか同期できなかったり、決め手に欠けていた。その点、ガル助 ver.2では1から完全に作り換えることで、かゆいところに手の届くサービスに生まれ変わっているという。

 たとえば、ver.1では同期に最短2分かかっていたが、ver.2ではリアルタイムになった。今までは同期サーバーにすべての予定を取得して、差分をそれぞれに登録するという仕様になっていたが、サーバーの負荷が高く、障害時の影響範囲も大きかった。しかし、ver.2ではスケジュール登録時にAPI経由で更新が走るようにしたので、即時同期が実現。サーバーの負荷も軽減され、障害時の影響も最小限に押さえられるという。

 わずか2分のタイムラグだが、即時同期で使い勝手は大きく変わる。上村氏は、「スケジュールがリアルタイムに同期されないと、会議室の取り合いやバッティングにつながります。ver.2では双方向で、しかもリアルタイムに同期されるので、ユーザーのストレスも解消されます」と語る。

 また、ver.1では対象外だった社外からの招待予定も同期される。これまではTeamsから作成しなければならなかったオンライン会議も、ver.2ではGaroonからTeamsの予定が作成可能になった。導入するとGaroonに「Teams設定」というボタンが表示されるようになるので、Teamsを開かずともオンライン会議の予定を作成・開始できる。

Garoonにボタンが追加されるので、そこからTeams会議を作成できる

人手の転記からの解放 ガル助でカレンダー利用を快適に

 ガル助 ver.2を導入することで、冒頭に説明したサイボウズ GaroonとMicrosoftを併用する際のスケジュールの課題はかなり解決される。

 繰り返しになるが、やはりリアルタイムに、かつ双方向に予定が連携されるという点がユーザーにとって利点が大きい。これにより、予定のバッティングや会議室の問題がなくなる。そのほかにも

・人手での転記が不要になるので、タイムラグやスケジュール登録のミスもなくなる。

・サイボウズ GaroonとMicrosoft カレンダーで予定が統一されるので、部署ごとに使っているツールが違っても予定の調整が容易になる。

・社外からGaroonにアクセスできない環境でも、Microsoftカレンダーにアクセスできればスケジュールの確認ができる。

・英語対応しているので、海外事業部との利用でも問題なく使えること

などのメリットもある。

Outlookに予定を入れれば、Garoonにもリアルタイムに反映される

 いいことづくめのガル助だが、異なるメーカーの製品を同期するという製品の都合上、制限もいくつかある。また、両者の製品仕様の違い、APIの有無でどうしても同期できない予定もいくつか残っている。そのため、ノベルワークスでは30日間という長期の検証期間と製品仕様の説明、設定サポートも無料で提供している。「全社導入も多いので100名で30日間試してもらいます。情報システム部をはじめ、いろいろな方に試してもらい、納得して導入していただきたいです」と上村氏は語る。

 GaroonとMicrosoft 365を併用しているのにガル助を使わないのはもったいない。ぜひ試していただきたい。

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