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CGレンダリングもAI性能もRTX 4090を超越

GeForce RTX 5090を検証、瞬間最大電力で650Wを食らう怪物GPUだった

2025年01月23日 23時00分更新

動画編集系でもかなり強い

 前編の最後に動画編集系のアプリにおけるパフォーマンスを比較しよう。手始めにUL Procyonの「Video Editing Benchmark」を試す。これは「Premiere Pro」を実際に動かし、4種類の動画のエンコード速度をスコアー化するものである。エンコードにはGPUを指定し、RTX 5090とRTX 4090の違いがわかるように配慮した。

GeForce RTX 5090を検証、瞬間最大電力で650Wを食らう怪物GPUだった

UL Procyon:Video Editing Benchmarkの総合スコアー

GeForce RTX 5090を検証、瞬間最大電力で650Wを食らう怪物GPUだった

UL Procyon:Video Editing Benchmarkにおけるエンコード時間その1。出力解像度がフルHD、H.264のテスト

GeForce RTX 5090を検証、瞬間最大電力で650Wを食らう怪物GPUだった

UL Procyon:Video Editing Benchmarkにおけるエンコード時間その2。出力解像度が4K、H.265のテスト

 各テストのエンコード時間は、各テストのエンコード時間において、RTX 4090よりも20%〜40%短縮。総合スコアーでRTX 4090の30%上という数字からもRTX 5090の速さがわかる。

 続いては、「DaVinch Resolve Studio」。まだ正式版はRTX 50シリーズの4:2:2 10bitフォーマットに対応していないため、これに対応するテスト用ビルドを利用した。4:2:2 10bitの4K動画を次々に再生するプロジェクトを用意し、それをビットレート80MbpsのH.265で出力する時間を計測した。

 また、同じビットレート設定でAV1に出力するパターンでも測定。エンコーダーは「NVIDIA」とし、GPUはエンコードとデコードの双方に使用している。

GeForce RTX 5090を検証、瞬間最大電力で650Wを食らう怪物GPUだった

DaVinch Resolve Studioにおける出力設定

GeForce RTX 5090を検証、瞬間最大電力で650Wを食らう怪物GPUだった

DaVinch Resolve Studioにおけるエンコード時間

 今回のテストでは、RTX 4090は4:2:2 10bitのH.265を扱えずエラーになった。AV1のエンコード速度においても、RTX 5090はRTX 4090の半分程度で終了しており、動画編集主体の利用方法でも有用であることを示した。

後編はゲーム15本で検証

 以上でRTX 5090レビュー前編は終了だ。瞬間最大とはいえ、650Wも電力を消費するという点でユーザーを選びまくる製品であることは間違いないが、パフォーマンスはRTX 4090を大きく超越している。RTX 50シリーズ特有の機能を使わなくても20〜40%程度のパフォーマンスゲインが期待できるのは非常にうれしい。

 たしかに価格はネックだが、これが手に入ればGPU選びにおいてこれ以上ざわつく心配がなくなるはず。まさに“内なる安寧”が得られるGPUと言える。後編はゲーム15本。無論、DLSS MFGの検証も含まれている。お楽しみに!

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