第460回
Arc B580からVRAM12GB→10GB、メモリーバス幅192bit→160bitの是非を問う
Arc B570でもRTX 4060/RX 7600は超えられるのか? ゲーム10本で検証
2025年01月21日 13時00分更新
「Cyberpunk 2077」
名作Cyberpunk 2077はXeSS SRは対応しているが、XeSS FGには未対応だ。その代わり、昨年終盤にFSR 3のフレーム生成に対応したので、改めてテストしてみたい。
画質は「レイトレーシング:ウルトラ」設定とし、DLSSまたはFSR 3は「クオリティー」、フレーム生成も有効とした。ゲーム内ベンチマーク再生時のフレームレートを計測。
RTX 4060のDLSS FGとほぼ同じパフォーマンスを、Arc B570がFSR 3 FGを利用して出している。Cyberpunk 2077の実装ではFSR 3のほうが画質的にやや眠くなるという点は横に置いておくとして、フレームレートの点では重量級ゲームもなんとか動かせる、という感じだろう。
実際に遊ぶには、レイトレーシングの設定を中心にもう少し下げる必要はあるだろう。とはいえ、新興のGPUでここまで仕上げてきたことに関しては賞賛すべきだ。
重い処理に対して、しっかりと電力を使って処理できていることがTBPから読み取れる。ワットパフォーマンスは、ここではRTX 4060が最強だが、RX 7600よりやや上という結果が得られた。
「The Last of Us Part 1」
Cyberpunk 2077に引き続き、“VRAMイーター”的なゲームでArc B570の粘りを見てみよう。画質は「最高」、アップスケーラーはFSR 3、フレーム生成も有効とした。ゲーム序盤、ゾンビから多量のNPCといっしょに逃走するシーンにおけるフレームレートを計測。
Arc B570はフルHDで息切れし、フレームレートを大きく落としてしまった。最高画質設定でなんとか戦えるのはフルHDまでで、WQHDより上ではかなり厳しい。ただし、VRAMがより少ないRTX 4060やRX 7600のほうがより頑張っていることを考えると、少々踏ん張りが足らないと言える。
Arc BシリーズはAシリーズに比べると穴はないほうだとは思うが、引き続きこういった性能が十全に発揮できないゲームをいかに減らすかにリソースを割いていただきたい。そうなれば、「死角のないGPU」として、一定の支持が得られるのではないかと思うからだ。
Arc B570の消費電力を見ると、90Wやや上のところでガッツリと頭打ちになっている。このゲームではGPUのポテンシャルを生かし切れないことが数値からもわかる。
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