●難易度の高い「触覚」はルールをアレンジ
「色覚」では筆者の圧勝で終わりましたが、「触覚」ではどうでしょうか。これは目隠しをしたら、そのほかの人がカードをシャッフルし、指先でヤスリ面を触って同じものを当てる、というゲームになります。
今回は色覚ゲームの時と違って、1回ごとに次の人に順番を回し、総取りをなくしました。しかし、2巡ほど試して気づきましたが、毎回まったく見えない状態から探すわけで、全カードを触るだけでも時間がかかってしまい、終わる気配がありません。
のス「同じ感触のものがない! もしかして、テーブルの下にあるんじゃないの?」
ペイ「上にしかありませんよ」
のス「あ、湿っ……」
ペイ「それ僕の手ですね」
目の粗いものは触覚だけでも比較的わかりやすいため、最終的に目の細かいものを判別できた人が勝つと想定。つまり、最終決戦を考えてシンプルにすると、「#2000を探せた人の勝ち」といえるでしょう。カードの位置がわからないうえ、触る数が多いと、いつまでたっても終わらない……ということでルールを変更し、指先の感覚だけで最も目の細かいものを探し当てる、というゲームにしました。
すでに神経衰弱要素はないですが、「触覚で識別する」という要素は同じですから、まあ、似たようなものです。ルールを改変して遊べるというのも、「やすり神経衰弱」の面白いところだと思いますしね。
なお、先に当てた人が勝ちではなく、当てられた人は全員優勝という、ゆとりあるルールにもしています。
ということで、プレー再開。手で机の上を探ってカードを引くのは厳しいので、他の人が近くに寄せてあげます。指で触りまくって、これぞと思ったものをキープしておき、違うのを排除。これを繰り返すことで、最も目の細かいカードを探していくわけです。
結果、のスは最後2枚で迷っていたものの、迷ったカードがどちらも#2000でパーフェクト。ペイは割と早い段階で1枚目の#2000を排除してしまったものの、最後の3枚までもう1枚の#2000は残っているという状態。最終的に、別のものを選んでしまって負けが決定です。筆者は残り3枚に絞ったところで、#2000が2枚含まれているという状態。指ざわりの違うものを1枚だけ除外すばいいか、ってことで無事#2000を当てることができました。
なお途中、プレイヤーのヤスリの感触を確かめている手を叩く、耳元で拍手をして五感を乱す、といった姑息な妨害をお互い行っていたことは明記しておきます。
というわけで「やすり神経衰弱」、みんなでわいわいと楽しむことができました。今回は最終決戦を想定して#2000を探すというゲームにしましたが、ランダムに1枚カードを手渡し、「同じ番手を探し出す」というゲームにしても面白そうですね。あと、制限時間は付けた方がよさそうです。そうじゃないと、いつまでも指先をこすって悩むことになるので。
●ヤスリの特徴を活かしているのがユニーク
普段、何気なく使っている紙ヤスリですが、工具としてではなく、ゲームの道具として扱う日が来るとは夢にも思いませんでした。面白いことを考える人がいるものです。
公式の紹介文に「神経を衰弱させると同時に、指先を摩耗します」という言葉がありますが、色覚・触覚ともにかなり集中しなければ違いが判らないため、確かに神経は削られていきます。また、指先が妙にツルツルするなと感じるくらいには、磨かれていました。
なお、指先が摩耗した影響なのかは定かではありませんが、遊んだ日から2日間くらい、玄関に設置してあるスマートロックの指紋センサーが、なぜかうまく反応してくれませんでした。遊ぼうと思っている人は、一応注意してくださいね。
●お気に入りポイント●
・無理だと思っても、意外と当てられる
・普通の紙やすりとしても使える実用性
・指紋センサーへの影響に注意
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