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新製品だけど懐かしい! 昭和の名機が蘇った「SilverStone EXPO 2024」

2024年11月16日 23時11分更新

 SilverStone主催のイベント「SilverStone EXPO 2024 - LEGACY -」がLIFORK AKIHABARA IIで開催された。SilverStone EXPOは、同社の新製品を紹介する毎年恒例のイベントだが、今年はLEGACYという副題が付いている。これには「古いパーツを思い出してほしい」という意味が込められているという。

LIFORK AKIHABARA IIで開催されたイベント「SilverStone EXPO 2024 - LEGACY -」

ステージで製品の説明するSilver Stone社マーケティング/PRスペシャリストのShawn Chou(シャン・ショウ)氏

店舗と連動した「ガラポン抽選会」も実施。対象店舗で1000円以上購入するなどすると抽選に参加でき、SilverStone製品やオリジナルグッズ、協賛各社の限定グッズなどがもらえた

キューハチ? これキューハチでしょ?

 会場でとりわけ来場者の目をを引いていたのが、横置きPCケースの「FLP01」だ。古参のPCマニアならすでにおわかりだろう。往年の名機NEC PC-9800シリーズに酷似したデザインとなっている。

懐かしさを感じる横置きPCケース「FLP01」

 3.5インチフロッピードライブを模した部分は、上段が5インチベイ、下段がUSBとオーディオ端子となっている。ケースの両サイドはファンを搭載可能で、最新パーツを搭載しても熱がこもらないように工夫されている。

3.5インチドライブ風のカバーを開けると、5インチベイとフロントアクセスポートが現れる

電源ボタンは青色LEDではなくあえて緑色LEDを採用している。その隣りはストレージのアクセスを知らせる赤色LEDだ

 展示機は試作品とのことで、製品版はもう少しアイボリーに近い色になり、フロントの凹んだ部分にはグレーのラインが引かれるという。つまりもっとPC-9800シリーズに近い色になるわけだ。製品はすでに量産体制に入っており、来年第1四半期には発売予定とのこと。9800という数字にこだわりがあるため、価格も1万9800円で販売できるよう調整しているという(金型の費用を考えると1万9800円では採算が合わないらしいが……)。

右サイドは120mmファン×2、左サイドは120mmファン×1、80mmファン×1を固定できる

ATXマザーとATX電源を搭載可能で、CPUクーラーは高さ138mmまで、ビデオカードは長さ310mmまでのものを収められる。リアには80mmファンを2基搭載できる


新製品だらけのPCケース

 「FLP01」以外で、会場に展示されていた製品を紹介していこう。COMPUTEX 2024で発表された製品も多かったが、なかには初公開の製品もいくつかあった。

縦置き、横置き両対応のピラーレスPCケース「LUCID 04」。Micro ATX対応で、2025年第1四半期発売予定

10月18日に発売されたモジュラー式のワークステーションPCケース「ALTA D1」。実売価格は15万4000円前後

E-ATX対応のフルタワーPCケース「ALTA T1」。T1のTは同社の代表作Temjinシリーズの頭文字とのこと。つまりTemjinの遺伝子を受け継いだフラッグシップモデルということ。一枚板のアルミを曲げて成形しているため、フロントに継ぎ目がないのが特徴だ。2025年第1四半期発売予定だ

ホットスワップ式の3.5インチベイを8基搭載する「CS383」。さらにその下にもドライブを追加可能なので、小規模データセンターなどに向いている。2025年第1四半期発売予定

BTF(背面コネクター仕様)マザーボード対応E-ATXケース「SETA A2」。最大10台の3.5インチHDDを搭載できる。年内発売予定で予価は2万4800円前後

白色のミドルタワーPCケース「SETA H2」を使って、MSIが自作したデモ機

マグネットロック機構付き強化ガラスを採用するPCケース「FARA B2」で、ASUSが組んだ自作PC

HTPC向け横置きPCケース「CROWN 04」。フロントのアルミパネルがヘアライン仕上げで高級感がある。360mmラジエーターを2基搭載可能で、本体サイズは440(W)×451(D)×239(H)mmとわりと大きい。2025年第1四半期発売予定

「CROWN 04」のデモ機内部は、ASRock製パーツがぎっしり詰まっていた

ミドルタワーATXケース「FARA 515XR」。通常のケースより奥行きが短いのが特徴。奥行きは短いが全長340mmのビデオカードを搭載できる。2025年第1四半期発売予定で、予価は7000~8000円。ケース内部はGIGABYTEのパーツで構成されていた


SilverStoneといえばクーラーや電源も見逃せない!

 SilverStoneは、PCケース以外にも、さまざまな製品を展開している。なかでも満開の花のような形の水冷クーラー「IceMyst」は、我々の度肝を抜いた製品だった。また、数多くのSFX電源を製造するメーカーでもある。ここでは、会場で気になったPCケース以外の新製品を紹介していこう。

ポンプを改良して性能と静音性を向上させた簡易水冷の新製品「NOVA PEAK 360 ARGB」。年内発売予定だ

「NOVA PEAK 360 ARGB」はヘッドの発光が立体的に見えてキレイ

廉価版の「NOVA PEAK 360」。NOVA PEAK 360 ARGBからARGB発光機能を省いたモデル。とはいえまったく光らないと動作しているのか止まっているのか判別できないため、ヘッドのロゴがほのかに発光するようになっている

デュアルXeon用に開発中の「XE 360-DP」。写真の試作機はシングルポンプでチューブが2本だが、製品版ではデュアルポンプでチューブも4本にして、ヘッド1つでTDP 800Wまで対応させるとのこと

Socket sTR5/SP6専用の「XE 360-TR5」。Ryzen Threadripperのヒートスプレッダにサイズをピッタリ合わせた製品だ

高性能かつ安価な空冷CPUクーラーとして開発された「Argon V120」

ワークステーション用空冷CPUクーラー「XED120S WS」。EPYCやRyzen ThreadripperなどAMDのサーバー向けCPU用に開発されたTDP 450W対応モデル。かなりの重量があるため、クーラー(中央のファン)のトップに固定用の穴が設けられている。すなわち、今後はビデオカードだけではなくハイエンド空冷CPUクーラーにもステーが必要になるわけだ

Socket sTR5/SP6専用の「XE04-SP6P」。Ryzen Threadripper用の空冷クーラーだ

M.2 SSD対応エンクロージャー「MS12-40G」。インターフェースは40GbpsのUSB4 Type-Cで、コントローラーチップはASMEDIAの「ASM2464PD」を採用する。ケース内の小型ファンとアルミ筐体がSSDの温度上昇を防ぐ仕組みだ

M.2 SSDを4枚増設できるM.2スロット拡張カード「ECM40」。インターフェースはPCI Express x16で、コントローラーチップは「TPS56221DQPT」を採用する

電源の新製品。上から「HELA 2500R Platinum」「ZEUS 1650R Titanium」「Extreme 650Rz Gold」

白色エンクロージャー「TS434-10G」。10Gbpsに対応するUSB 3.2 Gen2での接続が可能で、2.5/3.5インチのHDD/SSDを搭載できる

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【取材協力】

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