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MSIのAMD X870E/X870搭載マザーボードのメインモデルをレビュー

せっかくゲーミングPCを自作するならハイエンドを狙いたい。誰でも簡単作業のRyzen 9000シリーズ対応マザーボード「MPG X870E CARBON WIFI」

2024年10月22日 11時30分更新

文● 石川ひさよし 編集●三宅/ASCII
提供: エムエスアイコンピュータージャパン

 OCについてもさまざまな機能が用意されているので、画面とともにいくつか紹介しよう。

ゲーミングパフォーマンスを引き上げるというCPU OC機能「Game Boost」。その横にはNPU向けの「AI Boost」も備わっている

PBOを設定する「MSI Performance Preset」

「MSI Performance Preset」の画面

CPUのTDP設定を切り換える「Config TDP」

CPUのTDP設定を切り換える「Config TDP」

メモリのOCをプリセットからかんたんに適用する「Memory Try It」

Frozr Design

 MSIマザーボードではヒートシンクなどの冷却部分に「Frozr」という名称を用いている。総称としては「Forza Guard」。「拡張VRMヒートシンク」「大型チップセットヒートシンク」「M.2 Shield Frozr」「クロスヒートパイプ/ヒートパイプ」「7W/mk MOSFETパッド/チョークパッド」、そして「USB4チップヒートシンク」といった6つで構成されており、MPG X870E CARBON WIFIでもこれらが採用されている。

2ピースで構成される拡張VRMヒートシンクは、ヒートパイプで結ばれている(MPG X870E CARBON WIFIはクロスタイプではない)。サーマルパッドもMOSFET、チョーク両方をカバー

 中でも「USB4チップヒートシンク」はAMD X870世代の特徴と言える。インターフェースとしてはかなり高速のUSB4はチップの発熱も大きく、その安定性を高める意味でヒートシンクが加えられている。MPG X870E CARBON WIFIではバックパネルとVRM回路の間にUSB4チップが実装されている。

ASMediaのUSB4チップ「ASM4242」

USB4チップのためのヒートシンクが付く

TriLink

 TriLinkと言うと先で紹介した3系統ネットワークを連想しがちだが、ここで言うTriはネットワーク、ストレージ、拡張性の3つの潤沢さとのこと。ネットワークは先に紹介したとおり高速かつ3系統あるところ。ストレージはPCI Express 5.0 x4対応。拡張性はPCI Express 5.0スロットにUSB4、もうひとつがSuper Charger+拡張カードというものだ。

5Gbps、2.5Gbpsの有線LANに、Wi-Fi 7の無線LAN

 最後のSuper Charger+は、マザーボードの下辺にあるグレーのPCI Express 8ピン補助電源コネクタを指す。通常、拡張スロットに供給する+12V電力(仕様上は最大75W)はATX4ピンから来ている。ただしATX24ピンの+12V(MSIの資料によると最大14A、168W)はファンやLEDほかにも利用されており、大電力を必要とする複数枚の拡張カードを搭載するような場合、余裕があるとは言えない。Super Charger+は、+12V×21Aを供給できるPCI Express 8ピン補助電源により、ここを補う目的のものだ。

拡張スロットに+12V電力を供給

EZ DIY

 EZ(イージー) DIY、DIYしやすく〜というのはここ数年、MSIが力を入れているところでもある。ラクであればそれにこしたことはない。ミスや破損が抑えられるならば、PC DIY初心者もチャレンジしてみようという気になる。はじめての自作PCをハイエンドマザーボードでスタートするというのもMPG X870E CARBON WIFIなら安心だ。

 ここは組み立てる流れの中で説明するほうがイメージしやすいだろう。バラックではあるが実際に検証環境を組み立てながら感じたことなどをお伝えしよう。

EZ DIYでPC組み立て時のストレスを軽減&見映えもアップ

 実際、MPG X870E CARBON WIFIで検証環境を組んでEZ DIYを実感してみよう。CPUやメモリは通常どおりとして、M.2 SSDから説明しよう。 一般的なM.2 SSDの装着工程は、ヒートシンクを外してM.2 SSDをスロットに挿したらネジで固定するといった流れだ。

M.2ヒートシンク手前のラッチを押してリリース

ヒートシンクが外れてスロットが現れる

 MPG X870E CARBON WIFIの場合は、#2〜#4までのM.2スロット部分が「EZ M.2 Shield Frozr II」になっており、一体型なのでまとめて取り外せる。

MPG X870E CARBON WIFIでは#2〜#4までのM.2スロット部分もEZ M.2 Shield Frozr II仕様

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