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kintoneの出会いから4年、令和の時代を迎えた管工事会社の変革

抵抗されるkintone導入 夢の国と同じ「入口ひとつ」が桜和設備の秘策

kintoneによって桜和設備にも“令和の時代”、立ち止まらずデジタル推進チームも設立

 2022年の8月には、FormBridgeを導入。ガスメーターの取替は年間1万5000件にも上るが、デジタルフォームを介して、顧客からの受付、予約を24時間受け付けられる仕組みを構築した。前述のCS大会で表彰されたのもこの取り組みだ。FormBridgeは、社内のkintoneユーザーではない従業員にも有効で、紙での申請や申込、日報などを次々とペーパーレス化していった。

顧客からの受付や予約をFormBridgeで

 例えば、ユニフォーム(作業服)申請。年2回社員に無償支給をしているが、申請では紙を用いて、表に名前やサイズを記入しつつ社内に回覧していた。これをFormBridgeに置き換え、スマートフォンから情報を入力されるだけで、一覧表ができるようにした。

 思わぬ反応としてもらったのは、「紙の時は自分のサイズを記入するのがものすごく嫌だったんです。スマホで出来るようにしてくれてありがとう」という感謝の声だ。とんでもないことを続けてきたんだなと、kintoneが気付かせてくれたという。

FormBridgeに置き換えて、スマホで入力するだけになったユニフォーム申請

 そして2024年6月、最後の営業部での業務アプリが稼働して、全社でkintoneを活用する体制が整った。「ようやく令和の時代がやってきました」と清水氏。一方で、「ひょんなことでkintoneと出会い、ITの素人集団が試行錯誤で全社展開したという、ある意味サクセスストーリーではあるが、ここがゴールではありません」と語る。

 もう時代には取り残されたくないという気持ちで、新たに「デジタル推進チーム」を立ち上げる予定だ。これは2年後、3年後に、今では思いつかないようなkintoneの使い方が拡がっていくことを期待した取り組みである。

 最後に清水氏は、夢の国の創立者の言葉をならい、「kintoneで造った夢のシステムアプリは永遠に完成しない。想像力を活かし、常に新しいものを造り、古いものを改良し続けていく。環境の変化とともに形を変えていけるのがkintoneです」と締めくくった。

プレゼン後のアフタートークの様子

 プレゼン後にはサイボウズ 名古屋オフィスの三谷菜穂美氏から質問が飛んだ。

三谷氏:最初のkintone導入は、パートナーの富士フイルムBIジャパンさんにお願いされたかと思いますが、心掛けたことはありますでしょうか?

清水氏:当然パートナーさんは、我々の仕事のことを知らないので、それを理解してアプリを作ってもらえるよう、詳細な仕事の流れが分かる資料を沢山つくって打合せに臨みました

三谷氏:その後は内製化を進められたということですが、清水さん自慢のシュシュっと作ったアプリはありますでしょうか。

清水氏:東邦ガスさんが新しくガス工事の設計見積システムを入れられて、それは当然外部に持ち出せないため、kintoneでそのシステムを再現しました。現場でお客様と打ち合わせしながら、その場で見積もりを作って提示できるアプリです。これも、東邦ガスさんのCS活動で表彰された事例になります。

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