蚊取り線香といってもいろんな種類があるようです
全9種類! ミリタリー風「蚊取り線香」ホルダーでどんな線香が使えるのか試してみました
●タクティカルな蚊取り線香ホルダー
タクティカルとかミリタリーとかっていうワードにめっぽう弱いワタクシ。その文字を見ると、明かりに群がる虫のようにフラフラと吸い寄せられてしまいます。先日ポチった蚊取り線香ホルダーも、めっちゃタクティカルでした(前回の記事)。
なんせ製品名が「ANTI-TANK MINE Tactical Mosquito Incense Box」。名前にタクティカルって入っちゃってるんだから、買ってしまうのも致し方ありません。
●種類豊富な蚊取り線香
このホルダーはホルダー単体なので、中身の蚊取り線香は別途用意する必要があります。で、ホームセンターに買いに行ってみてビックリ。
蚊取り線香ってワンサイズだと思ってたんですよね。蚊取り線香といったらこの大きさって。ところが普通のサイズより小さいのもあれば大きいのもあるし、太いのや効能が違うもの、いろんな香りが付けられているものなど、めちゃくちゃ種類があったんですよ。まさかサイズが違うのがあるとは。
効能や香りはいいですけど、大きいと入らなさそうだし、太いのは金属ケースのカバーが閉まらない可能性もあります。絶対に入るミニサイズはいいとして、普通サイズでもメーカーによっては大きめだったりすることも考えられるので、これは試してみるしか。
というわけで、売り場にあった普通サイズと太いタイプを全種類、大きいサイズを1種類買ってみました。
●蚊以外の害虫に効く製品も
買ってきてから気づいたんですけど、「虫よけ線香」「防虫香」のように防虫を強調した名前だったり、「屋外専用」「屋外使用に最適」と書かれている製品があったりしました。また、「蚊取り線香」は対象が蚊成虫ですが、アブやブユ、ユスリカ、チョウバエに効くという製品も。これらは全てハエ目の昆虫です。
アブは蚊と同じくメスだけが血を吸います。皮膚を切り裂いて流れ出た血液を吸うため、刺されると痛くて蚊よりも強い痒みが出たりします。
ブユも血を吸うのはメスで、ノコギリ状の口で皮膚を噛んで血をすすります。刺された時はあんまり気づかないんですが、唾液の毒性が強くて、あとになって激しく腫れたり発熱を引き起こしたりするヤバめな害虫です。
ユスリカは蚊柱を作る虫。名前にカと付いてるし蚊柱だし見た目も蚊(アカイエカ)そっくりなんですけど蚊ではありません。血を吸わないので痒くなったりもしません。ただ、吸い込むとアレルゲンとなるため鼻炎や喘息を引き起こすことがあるし、服に付いたのをうっかり叩いたりすると汚れてしまうので、できれば遠ざけたい昆虫です。
チョウバエはコバエの一種ですが、キッチンの生ゴミから発生するショウジョウバエとは違い、風呂や洗面所などの排水まわりから発生します。これも吸血はしませんが、汚れた場所に生息するため細菌を運ぶ可能性があるし、あっという間に増えるので見かけたら速攻で駆除したいところです。
●殺虫成分はピレスロイドという物質です
ご存知の方も多いと思いますけど「金鳥の夏、日本の夏」でお馴染みの「金鳥」は商標で、社名は大日本除虫菊株式会社といいます。
社名に入っている除虫菊はピレトリンという殺虫成分を含む植物で、1890年に同社が発明した蚊取り線香は、この除虫菊を原料としていました。
戦後間もないころ住友化学がピレトリンに似たアレスリンという物質の化学合成と商業生産に成功し、1954年に蚊取り線香の原料として採用されたそうです。その後、各地の研究施設で性質の似た化学合成物質が数多く作られ、それらはひっくるめてピレスロイドと呼ばれています。
ピレスロイドは十数種類あるそうですけど、蚊取り線香でよく使われるのはアレスリン。そのほか、速効性に優れていてハエにも効果があり、より低い温度で揮散(揮発・拡散)するため電気マット式蚊取り器に向いているプラレトリン、濃度が高くても濃度に比例して揮散量が増えるので高濃度の薬液を作ることができます。そのほか、液体式蚊取り器に適しているメトフルトリン、揮散性が高く非加熱のまま電池式ファンなどで揮散させられるトランスフルトリンなどが使われています。
買ってきた線香もアレスリンだけでなく、これらのピレスロイド系殺虫成分が使用されている製品もありました。ホルダーに入るかどうかのチェックと一緒に、成分や効能も見ていきましょう。
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