総合性能も画像生成AIを処理する能力も優秀
続いて、PCの総合性能を「PCMark 10」で見てみよう。このベンチマークソフトは、ブラウザーやオフィスソフト、動画/画像編集など、様々な用途のソフトを動かし、性能を測るもの。CINEBENCHのスコアーがほぼCPUで決まるのに対し、ストレージやメモリー、ビデオカードの性能もスコアーに影響する。
また、結果は総合スコアーだけではなく、テストグループごとのサブスコアーも算出してくれる。テストグループは、ブラウザーの利用やビデオ会議といった軽めの一般用途となる「Essentials」、主にオフィスソフト処理速度を評価する「Productivity」、動画や写真編集やレンダリングといったクリエイティブ用途の「Digital Content Creation」の3つ。
総合スコアーは10088。用途を問わずそれなりに頼りになる性能と言える。サブスコアーを見ていくと、特にDigital Content Creationの結果が優秀だった。CPUはもちろんだが、アッパーミドルクラスのGeForce RTX 4070 SUPER搭載ビデオカードがスコアーを押し上げているのだろう。
PCMark 10のモニタリング機能でCPUの動作クロックを確認してみると、低負荷時に動作クロックを下げて電力消費を抑えていた。また、複数スレッド処理が不要な時は動作クロックを5.5GHzまで上げ、短時間で処理が終わるように制御されている様子がうかがえた。
消費電力の抑制はProductivityのWritingテストあたりが顕著。動作クロックの上昇は、EssentialsのWeb Browsingテストがわかりやすい。ちなみに、CPU温度が80度を超えた瞬間は、Digital Content CreationのVideo Editingテストの短時間だけ。
多くのテストは70度以下、高くても70度台で安定している。多くのシーンをテストするPCMark 10だけに、空冷CPUクーラーでも十分冷却できるということが確認できた。
高性能なビデオカードを搭載しているBTO PCだと、画像生成AIの利用を目的に購入する人もいるだろう。というわけで、UL Procyonの「AI Image Generation Benchmark」も試してみた。
結果は2493スコアー。GeForce RTX 4070 SUPERなら妥当な値だろう。ビデオカードのメモリーによっても、画像生成速度は変化する。より高い性能が欲しければ、上位モデルのGPUを選ぶことはもちろん、メモリーの速度や搭載量も比べるといいだろう。
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