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全11段階で開き幅を調整

テコの原理でしっかりつかめる!KNIPEXのプライヤーレンチが小さくても快適な理由

2024年07月29日 18時05分更新

 車やバイク、自転車はもちろん、模型用のエンジン、ラジコン、基板のスペーサーなど、ボルトやナットが使われている機器は多数あります。厄介なのは、同じ機器でも複数サイズのボルトやナットが使われていること。これは、使用する場所によって必要な締め付けの強さ、強度などが違ってくるためです。

 こういった機器を分解/組み立てるのであれば、使うレンチも必要なサイズぶんだけ用意しなくてはなりません。1つずつ揃えるのは大変ですから、よく使うサイズがひと通り揃った、セット工具を購入している人も多いでしょう。

 使いたいサイズをすぐ手に取れるというのがセットの魅力ですが、しばらくすると「このサイズ……使ってないよな」といったことに気づきます。

 また、よく使うサイズだけ取り出しやすい場所に置いた結果、使わないサイズが棚の奥の方で肥やしになっている、なんてことも。そしていざ使う番が来た時には、どこに置いたかわからなくなっていたりもします。

少ない工具で確実につかめる工具

 1つの工具で多数のサイズに対応させたいなら、サイズ可変なモンキーレンチを選ぶのもアリです。ただし、構造上どうしても遊びが出てしまうため、ガッチリつかめません。遊びが大きいとボルトの角に力が集中し、角が凹んで空回りする可能性もあります。また、先端が厚いことが多いので、小さいボルトやナットには不向きです。

 セットで揃えるには無駄が多いし、かといって、モンキーレンチはいまいち信用できない……。そんな人にオススメしたいのが、KNIPEXのプライヤーレンチです。中でもコンパクトな、「ミニ・プライヤーレンチ 86 03 125」(実売価格8110円)を借りて試してみました。

全長約125mm、先端約3mm厚、最大23mmまでつかめる「ミニ・プライヤーレンチ 86 03 125」

見た目はまるでプライヤー

 パッと見は普通のプライヤーと同じに見えますが、よく見ていくと全く別物。まず気づくのが、くわえ部が平らで歯がないことです。

滑り止めの歯がないため、真っ直ぐです

 歯がないということは、滑りやすいということ。そのため、管状のものや板をつかむのには向いていません。その代わり、つかむ対象を傷付けないため、ボルトやナットに向いているといえるでしょう。

 また、小型モデルということもあって、先端は約3mmとかなり薄め。このおかげで、とくに小さな対象がつかみやすくなっています。

小さなナットもくわえ部に埋もれず、見やすいです

 特徴的なのが、開き幅の調整するスライド機構。中央のボタンを押しながらスライドさせる方法で、全11段階で調整できます。一般的なプライヤーだと穴をずらすだけの2段階ですから、全く違いますね。

ボタンを押してずらし、離せば固定されます

 また、開閉部のギミックも特殊。くわえ部とハンドルは直結しておらず、カムのような構造で開閉するようになっています。これにより、軽く握っただけでも強い力でしっかりつかめるわけです。

 もうひとつ、ハンドルと別部品とすることで、くわえ部が常に平行のまま動くのもいいところ。つまり、ハンドルの開き角に関係なく常に平行になるため、ボルトやナットがズレたり、滑ったりすることがありません。

ハンドルを開閉しても、くわえ部は常に平行です

 この平行だという特徴を活かし、曲がった針金の先を伸ばす、なんてこともできそうです。

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