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圧倒的に速くてストレス一切なし、全パーツが最上位のゲーミングノートPC「Titan 18 HX A14V」シリーズ徹底レビュー
評価機が届いたとき宅急便のお兄さんが言った、「少し重いのでお気をつけください」と。梱包箱はそれほど大きくない。いや、18型ノートPCだから通常レビュー用に届くものよりは若干大きめだが、手に持つとずっしりとした重みと言うか違和感を覚えた。中身を取り出すと、確かに重かった。ACアダプタを抜いた、本体のみでもかなりの重さだ。とくに中身がギチギチに詰まったハイエンドノートPCであることが伝わってくる。そして巨大だ。梱包箱は少し大きい程度だったのに、取り出した本体はそこから想像するサイズ感よりもひと回り大きかった。
このゲーミングノートPCはMSI「Titan 18 HX A14V」。同社のゲーミングノートPCの中でも最上位中の最上位。規格外の大きさ、重さ……でありながらスタイリッシュな外観で見たものを魅了する。そして大きいゆえに従来のノートPCを超える大迫力と、圧倒的なゲーミングパフォーマンスを実現する。おそらくこれまで筆者がレビューしてきた中でもっとも高価な製品かもしれない。それではTitan 18 HX A14Vの詳細をレポートしよう。
本当にゲーミング!? スタイリッシュ路線のTitan 18 HX A14V
ゲーミング=ハデなLEDをイメージする方がほとんどだろう。ただし、ゲーミング最盛期とは言え全体的なデザイントレンドとしてはシンプルへの回帰も見られる。ゲーミングらしさを残しつつ、過剰とはならない絶妙なライン……それがTitan 18 HX A14Vだ。
Titan 18 HX A14VのLED搭載箇所はディスプレイ天板のバッジ、キーボード、タッチパッド……以上である。同社でも「Raider GE78」はパームレストのエンド部分にもLEDイルミネーションを搭載していたし、以前のモデルになるが「Titan GT77」は背面排気口にもLEDイルミネーションを搭載していた。それらと比べると大人しい。
もちろんTitan 18 HX A14VのLEDイルミネーションはアニメーション可能だし、キーボードについてはPer Key RGB仕様なのでインパクトは十分にある。ゲーミングノートPCとして光ってほしいところは発光、一方で発光箇所を集約したことで全体として見ればメリハリのある光り方をしているという解釈がよいだろう。
デザインもスッキリとした印象だ。ひと昔前に「ステルス」と呼ばれた斜めカットのラインはなく、その次に出てきたGTカーのボンネットやエキゾーストのようなレーシングデザインでもない。とくに正面からの見た目はフラットと直線で構成されていて、超大型であるところを除けば、Titan 18 HX A14Vを持ってカフェで仕事をしていてもそんなに違和感はないだろう。
ボディカラーはベースがブラック(メーカー表記はコアブラック)で、底面から背面にかけてシルバーとしている。背面の造形はおそらく本製品でもっともゲーミングらしさを感じるところだろう。シルバーの上面部分はエンボス加工を採用するとともに、左右端のえぐられた部分が光を反射しスリムに見せている。「TRUE GAMING」の刻印もある背面部分はブラックをベースにブルーの仕切りが斜めに、つまり非対称なデザインが加えられている。ブルー部分が目立つ&ブラック部分で細部を目立たなくさせることによって、背面全体が排気口のような印象を与える。しかし、実際には中央に電源ジャック、HDMI、LANといったインターフェースを配置している。
左右両側面は底面寄りに注目だ。底面のシルバーが側面から見ても露出しラインを形成する。これによって手前のパームレスト側はスリムに見え、背面排気口部分は迫力を増している。
液晶天板を閉じたとき、ここも底面のシルバーラインがシャープな印象を与えている。また、その手前の面を側面から見るとM字のようになっており、デザイン性もさることながら実用面でも天板を開く際のかかりになってくれる。
キーボード面を見ていこう。404mmとけっこうな幅がある本製品なので、10キーを搭載しつつも左右にゆとりがあり、そこにスピーカーを搭載している。キーボードはSteelSeries製。キーはメカニカル式でCHERRY MXスイッチかつ個別にRGB LEDを搭載するPer-Key RGB仕様だ。ノートPCでありながら、キーを押した際にカチッと極上の打鍵感が得られる。
なお、英語配列なのでこれまで日本語キーボードしか触れてこなかった方は普段使いで少し戸惑うかもしれない(OSは日本語版なので日本語表示、日本語入力は問題ない)。ただしゲーミングにおいては英語配列ならではのメリットも多い。たとえば操作ミスでプレイ中にIMEがONになるといった「あるある」を回避できる。本製品をきっかけに英語キーボードを使ってみるのもよいだろう。
そしてパームレスト。実はこのパームレストとそこにあるタッチパッドは完全にフラット、ツライチになっている。ここになぜLEDバックライトがあるかと言うと、点灯していないとどこがタッチパッドか分からないからだ。
まず普段、このクラスをモバイルすることはないと思われるが最後に重量を紹介しておこう。Titan 18 HX A14Vの重量は3.6kg。同じノートPCでは16型クラスのStealth 16 Mercedes-AMG Motorsport A13Vが1.88kgなのでこれの2台分弱。デスクトップPCユーザーがイメージするなら、同社GeForce RTX 4090カードの最上位モデル「GeForce RTX 4090 SUPRIM X 24G」がパッケージを含めて3.636kg(本体のみなら2.413kg )と言うのでだいたい同じくらいになる。この重量の大半が冷却機構と思えば、これほど心強いものはない。
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