第77回
『幻想水滸伝II』っぽさを強く感じるJRPG
『百英雄伝』リッチな作りで好印象!往年の名作RPGを遊んだ手触りがよみがえる【ゲームプレイレビュー】
2024年04月22日 00時00分更新
Rabbit & Bearが開発し、505 Gamesが2024年4月23日に発売する新作RPG『百英雄伝』。
本作には100人以上の個性的な仲間たちが登場し、さまざまな種族からなる多様な価値観や想いに重点を置いた、ドラマティックな物語が紡がれる。
対応プラットフォームはPlayStation 5/PlayStation 4/Nintendo Switch/Xbox Series X|S/Xbox One/PC(Steam/Epic Games Store)。価格はPS/Switch/Xbox版が5830円、Steam版が5680円、Epic Games Store版が5880円となる。
今回は505 Gamesよりソフトの提供を受けたPC(Steam)版のプレイレビューをお届けしよう。ストーリーのネタバレには気を付けているので、安心して読んでほしい。
【目次】
・有名RPGを作った製作陣が贈る精神的続編
・ドット絵と3Dが融合した立体感のあるグラフィック
・オートバトルが快適!ボスは歯ごたえたっぷり
・《戦争》は一手先を読んだ采配を
・こんなJRPGを待っていた!古き良き物語重視の作りは好印象◎
なお、今回筆者が使ったPCのスペックは以下の通り。基本的には処理落ちやロード時間に悩むことなく、快適にプレイできた。
OS:Windows 11(64bit)
プロセッサ:AMD Ryzen 7 6800H(3.20GHz)
メモリー:16GB
グラフィック:GeForce RTX 3070 Ti
※本記事はアップデート前の環境でプレイしているため、製品版発売時の状況と乖離している可能性があります。ご了承ください。
有名RPGを作った製作陣が贈る精神的続編
まず本作自体が、クラウドファンディングのKickstarterキャンペーンで、多くの「幻想水滸伝」ファンの支援を受けて立ち上がったインディーゲームであるという前提は押さえておきたい。
本作の開発チームには「故」村山吉隆氏をはじめ、「幻想水滸伝」シリーズを手掛けたクリエイターが多く参画。1990年代のJRPGを再現しながら、最新のテクノロジーと高クオリティのアートデザインを取り入れて制作されている。
そのため、かつて「幻想水滸伝」が好きだったなら迷わず遊んでほしい。もうあふれる郷愁が止まらなくなるレベルで、本作は「幻想水滸伝」の遺伝子を色濃く受け継いでいるからだ。
いっぽうで、「幻想水滸伝」シリーズ自体もう新作が出てなくて久しいため、作品を知らない人も多いと思う。そんな人たちはこの先のレビューを見て、買うかどうか判断してほしい。それでは具体的なゲーム内容のレビューに入っていこう。
ドット絵と3Dが融合した立体感のあるグラフィック
まずグラフィックは、ドット絵+3D背景という近年よく用いられている手法を採用。自分で視点を移動できないぶん、「魅せる構図」が決まっていて常に美しい背景を眺めながら冒険を楽しめる。
また、フィールドへ出れば斜め見下ろし型の視点で3Dマップの探索が可能。ここでは視点をグリグリ動かせるので、向かいたい方角にカメラを向けて駆け回ろう。音楽も耳に残る感じで、とてもイイ!
オートバトルが快適!ボスは歯ごたえたっぷり
戦闘は最大6人の仲間を編成して行う。通常攻撃、魔導レンズ(スキル)、アイテムなどから適時選ぶコマンドバトルで、素早いキャラから動く形式だ。
パーティー編成は前衛3人+後衛3人で、キャラごとに武器種が「S(近距離)/M(中距離)/L(遠距離)」と決まっており、Sは前衛に、Lは後衛に配置しないと真価を発揮できないので注意しよう。
メニューの作戦ページを開くと、パーティー全体のオートバトルの方針と、キャラクターごとの細かい行動指針を設定できる。序盤はそれほど気にしなくてもいいが、中盤以降は個性に合わせた作戦を組むのが楽しくなりそうだ。
戦闘が始まったら「おまかせ」を選ぶだけ。あとはこちらがボタンを押すか戦闘が終了するまで自動で戦ってくれる。とてもテンポがよくて快適!(ターンをまたいでもオートバトルは継続する)
反面、ボス戦はオートだと厳しい感じだ。というのも本作は適正レベル以上に強くなるのが難しいので、「レベルを上げてゴリ押す」のが基本的にできないからだ。しっかり魔導レンズ(スキル)やアイテムを駆使して戦おう。
また、特定の仲間が同じパーティー内にいると英雄コンボ(連携攻撃)を使えるのも特徴。物語を進めるほど仲間は増えていくので、誰をパーティーに入れればいいか迷うのが悩みのタネだ。
《戦争》は一手先を読んだ采配を
本作には軍勢を率いて戦う《戦争》シーンがある。軍団長と副官を決め、部隊に6人の仲間たちを配置したものが1ユニットとなる。
戦争が始まるとそれぞれのユニットの配置を定め、そこから各ユニットをどう動かすか指定する。まだ筆者は最初のチュートリアルバトルしか体験できていないため戦略的な動きはできなかったが、将来的にはいろいろと考える余地がありそうだと感じた。
最初の戦争はシンプルだったが、恐らく先々にはもっと広い戦争フィールドも出てくるだろう。それに備えて、もっと仲間を集めなくてはというモチベーションにもつながる。
こんなJRPGを待っていた!古き良き物語重視の作りは好印象◎
ざっとストーリー以外の要素を紹介してきたが、どんなゲームかイメージはつかめただろうか。グラフィックは昔懐かしい感じで目に優しく、戦闘面では雑魚戦はラクに、ボス戦は歯ごたえアリという調整で程良い感じ。
戦争シーンではどれだけ事前に仲間をかき集めているかで戦力が有利になるかという要素もあって、じつに楽しい。
また、ネタバレを防ぐため具体的に語れないのが残念だが、本作の中核は「ストーリー」にある。物語を読むのが好きなRPGユーザーなら、決して損はしないと言えるので期待していてほしい。
武器は鍛冶師に頼んで強化できるほか、レベルを上げてルーン(魔導レンズ)を装着すれば新たなスキルを使えるようになる。取り外しもできるので、うまくパーティー内で役割分担しよう。
本拠街を立ち上げてからは、人と資源を集めて設備を拡張していく要素も。最初はさびれて何もない廃墟だった拠点が少しずつ発展していくのは、達成感を味わえて良い。
ただ、細かいところで不満がないわけではない。フィールドのミニマップを北向きに固定できなかったり、やけに宿屋の値段が高かったり、メニュー画面のタブ移動がもっさりしていたりと、「もうひと押し」改善してほしい仕様がいくつか見受けられた。
とは言えこれは製品版前のレビューであり、これからアップデートが入るという点は留意しておきたい。エンカウント率の低さについても「モニターのリフレッシュレートを下げたら出現率が上がった」という謎の現象を確認している。
なんにせよ、2020年のクラウドファンディングで異例の盛り上がりを見せてから約4年。ついに完成し発売する本作を、思う存分楽しもう! 筆者もこれからアップデートを確認し、本腰を入れてプレイしたいと思う。
※公式よりアップデート前のデータでは進行不能になる可能性があると報告があり、アップデートまでプレイを控えるようアナウンスされていた。
【ゲーム情報】
タイトル:百英雄伝(英語タイトル:Eiyuden Chronicle)
ジャンル:RPG
販売:505 Games
開発:Rabbit & Bear Studios
プラットフォーム:PlayStation 5/PlayStation 4/Nintendo Switch/Xbox Series X|S/Xbox One/PC(Steam/Epic Games Store)
発売日:2024年4月23日
価格:
PS Store:通常版5830円/デジタルデラックスエディション8690円
ニンテンドーeショップ:通常版5830円
Microsoft Store:通常版5830円/デジタルデラックスエディション8690円
Steamストア:通常版5680円/デジタルデラックスエディション8700円
Epic Games Store:通常版5880円
CERO:B(12歳以上対象)
©2024 Developed by Rabbit & Bear Studios Inc. Published by 505 Games. All product names, logos, brands, and registered trademarks are property of their respective owners. 505 Games and the 505 Games logo are registered trademarks of 505 Games SpA. All rights reserved.
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