構成例2 グラフィックスカードは後々追加プランでまずは予算10万円のメインストリームPC
もうひとつのプランは、この時点ではゲーミングPCとは言えない。グラフィックスカードレスの構成だからだ。自作PCは完成後も発展させていけるものだ。つまりは後々、グラフィックスカードを搭載した時こそこのPCの最終形態であり本当の完成と言える。このプランを検討してほしいのは、とくにバイトなどでコツコツとお金をためて1台組もうという方。目指すはゲーミングPCとしても、モチベーションを高く保つべく高価なグラフィックスカードは後回しとしても先にPCとして使える状態にしておくことは悪くない。予算は10万円前後。第1形態としても手を出しやすいだろう。
■CPU
「Core i5-14400」(インテル)
実売価格3万6000円前後
先のCore i5-14500と違ってCore i5-14400はPコア6基、Eコア4基で計10コア16スレッドといったスペックだ。ただしポイントはゲームでとくに重要なPコア数が6基で同等というところ。もちろん予算がつくならCore i5-14500を狙ったほうが高性能なのは間違いないが、コストをとことんセーブしたい方はこうした選び方をしてみるのもよいだろう。また、CPUクーラーも最初はCPU付属のリテールクーラーで予算を抑える方向とした。
■マザーボード
「B760M GAMING PLUS WIFI」(MSI)
実売価格2万0000円前後
■メモリ
「CFD Selection W5U4800CM-8GS」(CFD販売)
実売価格5000円前後
または
「D5D4800-8G2A」(ドスパラ)
実売価格6000円前後
メモリーは計16GBとしている。スタンダードPCとしては標準的な容量だが、正直に言えば、ゲームはけっこうメモリーを消費するのでもう少し多めのほうが理想だ。ただしそこは先のとおり「後で追加をすればよい」的な考え方ができる。マザーボードのメモリスロットは4本。第1形態の8GB×2枚に、必要と感じた時もう8GB×2枚を追加するという方法が可能だ。メモリ4本挿しは(最近は改善したと言うが)相性問題などが生じやすい。メモリー追加の際は同じ型番のメモリーを選ぶことでリスクを抑えたい。
■SSD
「PG3NF2 CSSD-M2B1TPG3NF2」(CFD販売)
実売価格1万2000円前後
または
「P3 Plus CT1000P3PSSD8JP」(Crucial)
実売価格1万2000円前後
ストレージに関しては同製品を選んだ。
■電源
「MAG A650BNL」(MSI)
実売価格7000円前後
本来、CPUの統合GPU機能を使うなら電源出力も最小クラスの450W、550Wといったもので十分に賄える。しかし今回は最終的にはグラフィックスカードの搭載を目指すプランだ。グラフィックスカードを搭載しても問題ない十分な出力のものを最初から選んでおく。
■ケース
「MAG FORGE M100R(パソコン工房限定モデル)」(MSI)
実売価格7980円
フロントメッシュの通気性がよいmicroATX用ケース。クリアサイドパネルであるとともに、電源カバーも採用しているので電源MAG A650BNLの余ったケーブルをうまく隠せる。本製品も標準でフロント×3基、リア×1基の12cm角ファンを搭載しているので追加投資なしでもエアフローはかなりよい。
■OS
「Windows11 home」(マイクロソフト)
実売価格1万6000円前後
こちらも同様にパッケージ版を選択した。
合計価格10万3980円前後
Core i5-14500→14400の変更はそれほど価格を抑えられていないが、ほかにもCPUクーラー代やメモリー容量を抑え、ケースもmicroATX用として、グラフィックスカード抜きで比較をしても先の王道プランに対し1万円近く予算を圧縮している。この1万円分、PCを手に入れられるまでの期間が早くなるし、あるいはこの1万円分グラフィックスカードに予算を回すといったプランも組める。CPUの切り換わり時期にはオススメしづらいが、仮にグラフィックスカードの切り換わり時期なら新GPUを見据えてといったことも可能だ。モノは考えようである。自作PCへのモチベーションが高まればそれが正解なのだ。
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