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GB200 Grace Blackwell SuperchipのTDPは1200W NVIDIA GPUロードマップ

2024年04月01日 12時00分更新

フルスペックのB200はTDP 1200W、
HGX B200は性能が1割減、HGX B100は3割減

 ところで先程からGB200 Grace Blackwell SuperchipとB100/B200が入り乱れているわけだが、要するにNVIDIAは今回の発表に合わせてB100/B200に3つのSKUを用意した形だ。SKUといっても基本的な同じパッケージ、同じダイであり、動作周波数を変えるか、あるいは一部のSMを無効にする形での対応になっている「らしい」。

 「らしい」というのは、実際の動作周波数やSM数そのものはいまだに未公開で、ただ性能の数字のみが示されているからだ。下表は先程も説明したArchitecture Technical Briefから拾った数字をまとめたものだ。

SKUによる性能の違い
チップ名 B200 B200 B100
搭載プラットフォーム GB200 HGX B200 HGX B100
FP4 Tensor Core (PFlops) 20 18 14
FP8/FP6 Tensor Core (PFlops) 10 9 7
INT8 Tensor Core (PFlops) 10 9 7
FP16/BF16 Tensor Core (PFlops) 5 4.2 3.5
TF32 Tensor Core (PFlops) 2.5 2.2 1.8
FP64 Tensor Core (TFlops) 45 40 30
TDP 2700W Total 1000W each 700W each

 一番左のB200はGB200 Grace Blackwell Superchipに搭載されているB200で、これがおそらくフルスペックのものである。次のHGX B200の方は、同じB200ながら性能が1割程落ちている。

 そしてHGX B100に搭載されるB100は、フルスペックのB200と比べて3割ほど性能が落とされている。おそらくはこれはSM数の制限と動作周波数の変更の両方で実現しているのであろう。

 結果、HGX B200に搭載されるB200はGPU1つあたりがTDP 1000Wなのに対し、B100は700Wに抑えられている。実際にはこれが8つなので、HGX B200のTDPは8KW、HGX B100でも5.6KWの消費電力になる。

 GB200 Grace Blackwell Superchipの方はトータルで2.7KWという数字しか示されていないが、2チップのGraceを搭載したNVIDIA Grace CPU SuperchipのTDPが500Wと発表されているから、1個あたりで言えば250W。ということはGB200 Grace Blackwell Superchipに搭載されるB200のTDPは1個あたり1225Wという計算になる。実際はもう少し少ない1200Wあたりと想定される。

 HGX B200がやや低めなのは、おそらく空冷の限界が1000Wあたりにあるためだろう。仮にGB200 Grace Blackwell Superchipと同じスペックなら8つでほぼ10KWにも達する。これはいろいろ厳しいと思われる(いや8KWでも十分厳しいと思うのだが)。

 連載761回最後のスライドで、2024年には液冷でTDP 1000Wになり、その後1300Wを超えるという予測が示されていたが、すでにこれを超える消費電力を実現しているあたりはさすがとしか言いようがない。

NVIDIAが示したAIプラットフォームの予想図。2024年には液冷でTDP 1000Wになり、その後1300Wを超えると予測している

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