ていねいな作りで使いやすさを向上
工具箱としては、特殊な機能を備えているというわけではありません。機能面で考えれば、他社の廉価製品と比べてもそこまで差はないでしょう。
とはいえ、細かな部分のこだわりに気づくと、だいぶ印象が変わります。
フタを開けてると、まず見えるのが中皿。これは取り外しが可能な小物入れで、取っ手をもって外せば工具箱の底面まで見えてきます。
これといった特徴がないように見えますが、よく見ると、側面には強度を上げるリブが2つずつ、そして前後にはボンネット状のふくらみがあることが分かります。これにより、横からの力に耐えられる堅牢性が確保されているのでしょう。内寸は、リブなどを含めず約402×181mmとなっています。
撮影用に中に入れたのは、手元にあった全長約380mmのクイックバークランプ。横幅が約210mmあるので入らないと思ってたのですが、少し斜めになる位置までずらせればピッタリ収まってくれました。意外と入りますね。
中皿には長い仕切り板が4枚、短い仕切り板が2枚用意されています。これをうまく使うことで、小さな部品や工具などがぐちゃぐちゃにならず、中皿に分類しておけます。
この"仕切り板を自由に組み合わせられる"というのはよくある機能ですが、作りがちょっと特殊。まず長い方の仕切り板ですが、端に裏表位置をずらして膨らみがあります。
この膨らみがスリットにギュッと挟まり、仕切り板が簡単に外れないようになっているわけです。
短い仕切り板にも中心部分に2つの突起があります。こちらもこれで滑り止めにしてるのかなと思いきや、違いました。よく見ると、長い仕切り板のスリットにも突起が1つあり、これを挟むことで短い仕切り板が簡単に抜けてしまわないようになっています。
こんな小さな突起だと、あっても意味なさそうだな……と思ってたのですが、何となく仕切り板をもって持ち上げてみると、そのまま中皿が持ち上がったんですよね。
もちろん、中皿に工具を入れて重たくすれば抜けてしまいます。とはいえ、ちょっと触れたり引っ掛けただけで仕切りが外れてしまい、すぐに中身がぐちゃぐちゃになる、といったことはないでしょう。
もうひとつ感心したのは、底面の足の作り。横から見ると緩やかにカーブしており、不思議だなと思っていたのですが、これ、天面の形に合わせてありました。そうです、工具箱を複数段重ねられる形でした。
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