ソニー、360 Spatial Soound Mapping搭載機種を第2世代に
ソニー、立体空間を感じられるワイヤレススピーカー「HT-A9M2」とサウンドバー「HT-A9000」と「HT-A8000」
ソニーは4月19日、360 Spatial Soound Mappingに対応したサウンドバーとアンプ内蔵スピーカーの新製品“BRAVIA Theatre Bar 9”「HT-A9000」、“BRAVIA Theatre Bar 8”「HT-A8000」、“BRAVIA Theatre Bar Quad”「HT-A9M2」を発表した。価格はオープンプライス、店頭での販売価格は順に21万円前後、14万円前後、33万円前後。
Dolby Atmos、DTS:X、360 Reality Audio、ハイレゾ再生に対応。本体にはHDMI出力、HDMI入力をそれぞれ1系統装備。ブラビアXRの内蔵スピーカーと併用することで、セリフを画面に合った高さで再生できる“アコースティックセンターシンク”など従来からの特徴も継承している。
各機種に共通した特徴
HT-A9000は「HT-A7000」、HT-A8000は「HT-A5000」の後継製品。サウンドバー単体で360 Spatial Soundに対応した点も大きな特徴だ。スピーカー構造も見直し、従来はフルレンジだったセンターと左右チャンネルを2ウェイ構造とした。低域の確保と中高音の明瞭化を目指している。一方で、サブウーファーはなくしている。
別売のソニー製ワイヤレスサブウーファー(SA-SW5、SA-SW3)、ワイヤレスリアスピーカー(SA-R55、SARS3S)を追加することも可能だ。リアスピーカーを追加すれば、前方(5つのファントムスピーカー)だけでなく後方にもファントムスピーカー(最大11のファントムスピーカー)を生成できるので、スイートスポットが広く、より充実した空間再現が可能になる。これらは既存モデルだが、広い部屋に置いた際、リアスピーカーの音が小さいという声もあったため、HT-A9000/A8000と組み合わせた場合のリアスピーカー音量を最大+6dBから最大+10dBにアップしている。
3製品の投入に合わせ、スマホ用の「BRAVIA Connect」もリリース。これを用いることで、外付けマイクの接続なしでも部屋のレイアウトに合わせたスピーカー配置から最適なキャリブレーションが可能になったり、スピーカー位置だけでなくソファーのどの位置に自分がいるかなどの視聴位置による補正でよりよい再生につなげたりできる。リモコンはシンプルとして、細かな設定はアプリを使う仕組みだ。さらにHT-A9M2は家具やカーテンなど素材による音の反射の違いを含む音響補正が可能となっている。スピーカー位置、視聴位置、そして部屋の状態による補正が可能になるということだ。
従来機種からの進化ポイントとしては、YouTubeやテレビ放送の2ch音声を、リアルタイムで分析し、かつAI解析による音声抽出を加えたのち、ファントムスピーカーに再配置(アップミックス)する、サウンドフィールドも利用できる。切り替えはリモコンの専用ボタンでワンタッチだ。
HT-A9000
HT-A9000は13基合計583Wのスピーカーを搭載。中央にセンターチャンネル用で直径22mmのソフトドームツィーター、その横に49×90mmのX-Balancedウーファーを4基装備。さらにその外側に左右チャンネル用で直径10mmのソフトドームツィーターを2基装備している。イネーブルドスピーカーはフルレンジで使用する46×54mmのX-Balanced Unit、ほかに外側に向けた16mmのビームツィーターを2基、フルレンジのサイドスピーカーとして使う46×54mmのX-Balanced Unitを2基配置している。上下に向けて対となったパッシブラジエーターを左右に合計4基持つ。ハイレゾ再生にも対応。
本体サイズは幅1300×奥行き113×高さ64mmで、A7000と幅は同じだが、高さが16mm、奥行きが29mmと大きく小型化している。結果体積は36%も低減。スペースの限られたテレビ台に設置する際、テレビの前にもテレビの下にも置きやすくなった。また、ハイエンド感のある光沢処理を使用するA7000に対して、ファブリック素材を積極的に活用することで、リビングで存在を主張しすぎなくなった。リアスピーカーやサブウーファーを接続した際に安定して接続できるよう新開発のモニターアンテナも内蔵。つなぐためのアンテナと適切なチャンネルをモニタリングするアンテナを用意することで、電波干渉の発生と空きチャンネルへの切り替え(チャンネルホッピング)を安定化できる(A8000も共通)。
HT-A8000
HT-A8000は11基合計495Wのスピーカーを搭載。HT-A9000との違いはビームツィーターとパッシブラジエーターを省略した点。そのぶん、本体の幅がコンパクトになっている。本体サイズは幅1100×奥行き113×高さ64mm。A5000よりも幅が110mm、高さが3mm、奥行きが16mm縮小、体積は30%低減している。なお、奥行と高さはA9000と同じで、幅が200mm抑えられた製品でもある。A9000と組み合わせるテレビはそれなりの大画面のほうが良いが、A8000であれば55インチクラスの製品との相性も良さそうだ。ファブリック素材を積極的に活用するデザインはA9000と共通だ。
HT-A9M2
HT-A9M2はHT-A9の後継機種で、4台のスピーカーを組み合わせて、仮想的な11個のファントムスピーカーによる立体音響を提供する。ただし、スピーカーが2ウェイから3ウェイとなり、デザインも大きく変更になった。
具体的には筒形の本体が、壁面設置も可能な薄型の形状となっている。本体にはツィーター、ミッドレンジ、ウーファー、イネーブルドスピーカー、バスレフポートを内蔵。スタンド部分は取り外して壁掛けブラケットにもできる。壁と適度に空間を設けて壁に振動が伝わることを避け、壁掛け時はウーファーに近い背面にネジで固定し振動を抑制する機構となっている。本体サイズは幅289×奥行き55×高さ275mm(スピーカーのみ)で、壁掛けが増えている大画面テレビともマッチする。スタンドで立てる場合のフットプリントは289×129mm。
各スピーカーの接続は独自規格の無線となっており、テレビに接続したコントロールボックスから伝送する。コントロールボックスにはLAN、HDMI入力、HDMI出力(eARC対応)、ブラビアXRの内蔵スピーカーを利用するアコースティックセンターシンク用の端子を装備。前面ディスプレーで音量やサブウーファーの設定、入力ソースなどが分かる。サイズは幅160×奥行き160×高さ56mm。
無線の安定性もHT-A9より向上しており、受信用アンテナを2本に増やし、よりつながりやすいアンテナを使って接続する方式にしている。加えて、チャンネルホッピングにより、電波干渉を検知した際、空きチャンネルに切り替えて安定した接続を維持できる。
サウンドバーを買うなら、ソニーストアの実寸用紙をゲットだ!!
なお、ソニーストアでは、サウンドバー音体験動画に加え、実寸サイズ用紙の販売を今回も実施。実寸サイズ用紙は「サウンドバーに興味はあるけれど、自宅のラックに入るのか心配」「持っているテレビとのサイズバランスを知りたい」といった声にこたえられる、奥行き、横幅、高さが分かり、サウンドバーごとの最大出力数、スピーカー数が分かる。実寸サイズ用紙の価格は550円となっているが、クーポン使用で無料送付してもらえる。さらに購入者限定特典として、ソニーストアで対象サウンドバーを購入する際、長期保証<5年ベーシック>が無料になるクーポンが得られるという。ブラビア/サウンドバー実寸サイズ用紙購入限定ページを通じて特典などの情報を伝える。
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