ANAとボーイング両方の整備士が安全面を確認
今年1月にアメリカで737-MAXシリーズのドア脱落事故があり、ボーイング製の航空機に対して品質低下を懸念する声も上がっています。そのため、今回の導入に関しては、ボーイングだけでなくANAからも整備士とパイロットを派遣し、機体チェックやテストフライトをしたとのこと。
テストフライトを担当したANA フライトオペレーションセンターB787部機長の谷口涼氏は、失速警報の稼働確認などを実際に自分で操縦してテストしており、「厳しいチェック項目をクリアした機体のみがANAの機体として受領される」と話しています。
また現地で4ヵ月ほど滞在し整備を担当したANA整備センター 機体事業室ドック整備部の坂本雅宏氏は「ボーイングなどが定めた基準だけでなく、ANA独自の基準で検査をしており、メーカーの基準に適していても是正措置を求めていくこともあった」と説明。安全性には万全を期して取り組んでいるようです。
今回お披露目に使用したANAの787-10は、機体番号「JA983A」で日本に2番目にデリバリーされた機体です。3月17日に羽田空港から新千歳空港へと向かう初便は、日本に最初にデリバリーされた「JA981A」が投入される予定です。
ANAでは今後4月までに2機の787-10国内仕様機を受領予定ですので、これから搭乗する機会も増えそうですね。ちなみにANAの787-10国内線仕様を狙って乗ってみたい場合は、予約時に仕様機材が「78K」と記載されているフライトを選びましょう!
この記事を書いた人──中山智(satoru nakayama)
世界60ヵ国・100都市以上の滞在経験があり、海外取材の合間に世界を旅しながら記事執筆を続けるノマド系テクニカルライター。雑誌・週刊アスキーの編集記者を経て独立。IT、特に通信業界やスマートフォンなどのモバイル系のテクノロジーを中心に取材・執筆活動を続けている。
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