“スマホ育児は悪”という意識はもはや過去のもの
「スマホ育児は良いこと」が8割。子どものスマホ利用は当たり前の時代に
「スマホ育児は良いこと」が8割
未就学児もYouTubeなどを見ることが当たり前となっているが、スマホ育児に対する意識に変化はあるのだろうか。未就学児から高校生までの子どものいる保護者を対象とした、BIGLOBEの「ファミリー層のインターネット利用に関する意識調査」(2024年2月)を見ていこう。
おすすめの関連記事
映画効果で「ドラえもん」前週比600%超えの大増加!
「スマホ育児」については、保護者の約6割が経験済みという結果に。「スマホを上手に育児に利用するのは良いことだと思う」については、「あてはまる」(32.1%)、「ややあてはまる」(48.6%)をあわせると8割に上った。
無制限にスマホを使わせるのではなく、電車内や飲食店など子どもに騒がれたくないとき、夕食の準備の時間などにスマホの助けを借りるのは、必ずしも悪いことではない。“スマホ育児は悪”という意識はもはや過去のものというわけだ。意識の変化には、保護者が日常的にスマホを利用し、利便性を享受していることも大きそうだ。
「子どもがタブレットやスマートフォン(インターネット)を利用することについて」も聞いたところ、中学生・高校生では「今の時代は当たり前だと思う」「やや当たり前だと思う」が8割、小学生では7割、未就学児でも5割となった。
未就学児・小学生のスクリーンタイムは短め
「子どもの1日あたりのスクリーンタイム(テレビ、ゲーム、スマートフォン、タブレット、PCなどの画面を見たり端末を使用する時間)について」も質問をしている。
未就学児では「30分~60分未満」(29.6%)が最多であり、60分未満は6割。小学生でも「30分~60分未満」(23.4%)が最も多く、60分未満という割合は5割。中学生・高校生では、「120分以上」(40.6%)が最も多くなり、中学生・高校生では、60分以上の割合が7割強となった。
未就学児や小学生はゲームやYouTube中心だが、中学生・高校生ではSNSや学習での利用も増えることが影響しているだろう。
「子どものスクリーンタイムは適切だと思うか」質問をすると、未就学児と小学生では「適切だと思う」という回答が約6割と多い結果になった。中学生・高校生では「長いと思う」「適切だと思う」がほぼ半々だった。
時代とともにスマホやネットに対する意識も変化しつつある。スマホやネットは便利なものであり、うまく活用し、ハマり過ぎなければ決して悪いものではない。今後も最新の利用状況などについてお伝えしていきたい。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
週刊アスキーの最新情報を購読しよう