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コンカーの第2章は始まるのか、SAPの生成AIを使って効率的な経費精算を

2024年03月04日 08時00分更新

コンカー第2章とは? SAPの生成AIも

 橋本新社長が新たに掲げたのが「コンカー第2章」である。

 橋本新社長は、「私のミッションは、『コンカー第2章』に挑戦すること。コンカーが異なるステージや、新たな価値を創出できるようにするものになる」と位置づけ、「新たなテクノロジーを活用し、『経費精算のない世界』を実現するとともに、日本にデータセンターを開設して、政府や自治体を対象にした公共マーケットでの展開を強化していくことになる」と語る。

 具体的な取り組みとしては、「ビッグデータ/AIカンパニー」として新たなテクノロジーを取り入れることと、国内データセンターを活用した「公共マーケット」への積極的な展開を掲げる。

 ひとつめの「ビッグデータ/AIカンパニー」への取り組みでは、SAPが開発した生成AIアシスタント「Joule(ジュール)」を活用することになる。

 日本では、「経費精算のない世界」の実現を目指してきたが、これを達成するために、不正検知の自動化に取り組む必要があるが、ここにAIを活用する考えだ。

 クレジットカードや交通系カードなどを使って電子決済し、その電子データに不正がないことを、AIによって自動的に確認し、無ければ払い戻しするという仕組みを実現し、AIまでを含めた純正ソリューションとしてサービスを提供することになる。誰もがノータッチで経費精算が完了できるようになり、現時点では7合目と位置づける「経費精算のない世界」を、頂上まで引き上げることができると見ている。

 さらに、経費精算サービスとしては世界最大となる5万社以上、1億人以上の利用実績をもとに蓄積したビッグデータを生かして、新たなサービスを提供することも視野に入れている。

 対話型AIとのやりとりだけで、各社の出張規定に基づいた最適な航空機やホテルなどを瞬時に推奨したり、自社の出張規定が妥当なものになっているのか、経費の上限設定は適切であるのかといったことを、他社と比較しながら改善したりといったことが可能になるという。

SAP Concurの主な導入効果

 ビッグデータやAIを活用したサービスの提供に関しては、日本独自のビジネスシナリオによる提案を検討しており、2024年9月に日本で開催を予定している年次イベント「SAP Concur Fusion Exchange」で、より具体的な計画を発表することになるという。

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