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スマホ基地局を安くする ドコモとNECが世界展開する「オープンRAN」とは

2024年02月28日 12時00分更新

楽天はネットワークの仮想化を先導

 「海外の通信事業者にネットワーク機器を売る国内通信事業者」といえば、楽天グループの楽天シンフォニーがすでに成功を収めている。

 昨年12月、楽天シンフォニーが構築したネットワーク機器やソフトウェアをドイツのキャリアである1&1が導入し、商用サービスを開始している。

 そもそも、楽天モバイルは日本国内で第4のキャリアとして携帯電話向けサービスを開始しようとした際、既存のネットワーク機器ベンダーから調達するつもりだった。しかし、あまりに高額で、さらに納入時期も遅かったため、三木谷浩史会長が激怒。自分たちで汎用サーバーを使ったネットワークを構築する決断をしたのだった。

 インド拠点を中心に、自分たちで携帯電話向けネットワークを完全仮想化というかたちで実現。国内で楽天モバイルとしてネットワークを構築するとともに、そのノウハウや運用、保守などを世界の携帯電話事業者に売っていく事業を展開している。

 実際、ドイツの1&1も、自分たちでやっているのは基地局の用地確保とネットでの販売ぐらいなもので、ネットワークの開発や運用、課金システム、サービスの構築などは楽天シンフォニーが担当しているという。

 国内の楽天モバイルは赤字続きだが、楽天シンフォニーは4000億円を超える収入が見込まれており、今後、楽天モバイルの赤字を埋める存在として期待されている。

 三木谷会長は「世界を代表する通信事業者も楽天シンフォニーに関心を寄せている」と胸を張る。

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