ふかふか布団で実に快適
時速160kmで進む寝台車!「寝台新幹線」に乗ったらプチホテルのようで快適でした
2025年02月05日 07時30分更新
"中国新幹線"とも呼ばれる中国高速鉄道は、2021年の段階で総延長4万キロメートル以上と赤道と同じ長さで、世界的に見ても群を抜いたトップクラスの高速鉄道網となっています。これだけ路線が長いと、日本にはないタイプの車両も存在します。
それは、ベッドで横になりながら目的地へ行ける寝台車でありながら高速鉄道という、いわゆる「寝台新幹線」です。以前からこの寝台新幹線に乗ってみたかったので、今回は中国・上海(シャンハイ)までやってきました。
中国高速鉄道は世界最長級! “寝台新幹線”に乗るため上海へ
筆者が乗る寝台新幹線は、2024年6月に運行開始したばかりの北京〜香港を結ぶ路線です。中国国内の北京〜上海を結ぶ路線などもありますが、せっかくなら越境する国際列車のほうが面白そうだなと、この路線に決めました。
香港へ向かう路線は、上海虹橋(ホンチャオ)駅から出発。この駅は上海虹橋空港に隣接していて、日本からのフライトもあります。ただ今回は別の上海浦東(プードン)空港に到着するフライトでしたので、地下鉄で上海虹橋駅まで移動しました。
最新路線「Airport Link Line」……ではなく、地下鉄で移動
実はこの上海浦東空港〜上海虹橋空港間ですが、2024年12月27日に「Airport Link Line」という新鉄道路線が誕生しています。料金は26元(約562円)です。地下鉄料金は8元(173円)なので、それに比べると割高ですが、地下鉄移動に1時間以上かかっていたところ「Airport Link Line」なら40分で到着できるという、とても便利な路線となっています。
残念ながら、筆者が上海を訪れたのは2024年12月14日で、まだ営業前だったため、地下鉄移動となりました。年末に運行が開始するという噂は聞いていたので、間に合わずちょっと残念。Airport Link Lineに乗るために、また上海に行こうかなと思ったりもします。
上海虹橋駅構内はチケット購入者のみ入場できる
出発駅の上海虹橋駅に到着したら、まずは駅構内に入ります。中国高速鉄道の駅は、駅構内に入る際と、ホームに降りる際の2回チェックがあり、きっぷを購入済みの乗客しか駅構内に入れないようになっています。自分はOTAの「Trip.com」を利用して鉄道チケットを購入しました。
中国の高速鉄度は、基本的に物理的な「きっぷ」というものがありません。中国人は購入時に身分証明書の番号と紐付ける必要があり、中国の身分証明書、つまり日本のマイナンバーカードのようなものをゲートにかざしてゲートを通ることになっています。
外国人の場合はどうするかというと、パスポート番号と紐付けられているので、パスポートを使います。ただし、通常のゲートでパスポートをかざしても読み取れないため、有人ゲートを使う必要があります。ホームへ行くゲートではパスポートでもいけるようですが、筆者は念のため、いつも有人ゲートを通っています。
広大なコンコース! 上海虹橋駅は1万人収容の巨大駅
駅構内に入ってみると、とにかく広い! それもそのはず、高速鉄道用のホームは10面19線もあり、その上に広がるコンコースは最大1万人収容できるとのこと。
とはいえ、建物の構造は以前レポートした深セン北駅と似ています(連載記事「中国・深センへ香港空港からフェリーで入国&中国新幹線で出国してみた」)。コンコースにはホームへ降りる改札のほか、ブランド品の売店などがあり、その上層階はコンコースを囲むように飲食店が並んでいるという感じ。
ただ、深セン北駅はマッサージチェアが驚くほど大量に並んでいて自由に利用できたのですが、上海虹橋駅では全く見当たりませんでした。ここまでの移動で疲れていたため、ちょっとだけ期待していたのですが。
出発までの待ち時間はコンセント不足に要注意
中国高速鉄道は、出発の20分くらい前にならないと改札を通過できません。それまで上階の飲食店で時間をつぶすなどしつつ、改札が開くまで待つことになります。ちょっと困ったのが、あちこち探し回っても、充電可能なコンセント等がないこと。スマホなどのバッテリー残量には注意しておいたほうが良さそうです。
上海虹橋駅出発は20時15分でしたので、20時ちょい前に改札を通過しました。ホームへ降りていくと、今回乗車する車両がすでに入線していました。
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