2023年通年の中国市場ではアップルが初の首位
中国と言えば、同国の市場でアップルが通年では初めてシェアトップになったばかり。暫定データではあるが、アップルのシェアは17.3%。中国市場全体の販売台数は2022年から5%縮小して2億7130万台となっている。
アップルの首位についてIDCのアナリストは、「ファーウェイとの競争が再燃し、消費者マインドが軟調であることを考慮すると、アップルにとって大きな成功」としている(https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prAP51817224)。そのファーウェイについては、2023年第4半期の重要なポイントとして、「ファーウェイが2年以上の間隔をおいてトップ5内に返り咲いた」としている。
2023年第4四半期、トップはアップルで販売台数は前年同期比2.1%減でシェアは20%、続いてHonorが同0.9%減で16.88%、vivoが同8.4%減で15.7%、そしてファーウェイが同36.2%増で13.9%のシェアを獲得して4位となっている。
2023年は縮小した中国市場だが、Counterpointによると、600ドル以上のハイエンド端末は好調だという。このセグメントは2023年は37%増加したとのことだ。iPhoneの販売台数の減少に続いてファーウェイが成長した格好だ。
HarmonyOSはAndroid互換が無くなるというウワサ
HarmonyOSはファーウェイが開発するOSだが、”HarmonyOS Next”とされる次期OSでは、独自カーネルを採用し、Androidアプリのサポートがなくなるとも言われている。つまり、HarmonyOS上で動くのはHarmonyOSネイティブのアプリのみになるということだ。
これが意味することは、Googleへの依存がなくなること、(アップルのように)ファーウェイが独自のエコシステムを構築すること、と2つある。
なお、開発プレビューのページでは、IDE、SDK、開発ツール用のクラウドサービス、専用のアプリケーション開発言語ArkTS、UI開発フレームワークArkUIなどが公開されている(https://developer.huawei.com/consumer/cn/next)。
2023年8月にファーウェイが開催したイベントで、HarmonyOSを搭載した端末は7億台以上、開発者は220万人と発表されている(https://ascii.jp/elem/000/004/149/4149643/)。
新HarmonyOSでファーウェイは、それまでの守備モードから攻撃モードへ、大きな賭けに出る。
筆者紹介──末岡洋子
フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている
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