今、うちにいるのは黒猫のミル1匹だけなのだが、これがまた撮りづらいのである。何はともあれ、黒い。目を閉じてると何がなんだかわからない。カメラの猫瞳AF性能テストにもってこいなくらい。
寝てる黒猫や寝てる白猫って猫瞳AFが苦手なのだけど、最新のソニーαシリーズ……、「α7C II」や「α9 III」はけっこう優秀で、感心してるところだ。
これは、床暖房の上でつぶれてるミル。
まあ、それが黒猫ってもんだ。
やんちゃだったミルも、3歳になるとそれなりに落ち着いて……くれるかと思ったけど落ち着いてくれない。くつろいでるところに指を出すと、ちょっとすりすりしたと思ったら、いきなり噛む。噛み癖はなかなか直らない。
こっちは慣れてるので、来るな、と思ったらさっと指を引っ込めるのだけど、右手にカメラを持ってファインダーをのぞいてたりすると、タイミングが遅れて、ぱくっとやられたりするのである。まあこっちも犬歯を避けてるので痛くはないのだけど(冒頭写真)。
どの猫にも性格やら行動に個性があるわけで、飼い猫ならではの瞬間ってのは必ずある。
例えば、テレビ。うちはテレビを見る習慣がないのだが、たまにつけると電源が入った音を聞いてミルが飛んできて、テレビをじっと見上げて何か面白いものが表示されないか待つのである。
これも好き嫌いがあって、大河ドラマで言うと「どうする家康」や「鎌倉殿の13人」のときは画面をガン見してたけど、「光る君へ」は好みじゃないらしい。しょうがないので「YouTube」にある猫向け動画を見せてやったりすると大変である。
たまたま手にしてたiPhoneで。すぐ飽きちゃうから、手元にあるもので撮らないと間に合わないのだ。
もうひとつ、ミルがかっ飛んでくるアイテムがある。ブラシである。
猫はだいたいブラッシングが好きなものなのだけど、ミルは棚からブラシを出して手にするだけで、寝てても隣の部屋にいても飛んでくるのだ。よくわかるもんだ。
布団をかけられるのも好きである。これもよくわからん。昨年亡くなったかふかも、その前に飼っていた大五郎も、自分から布団に入るのは好きだけど、寝てるところに布団をかけると嫌がって出てきちゃう。猫ってそういうもんだと思ってた。
ミルは逆。くつろいでるところに布団をかけられると、そのままふにゃあとなって、おとなしくくるまれるのである。
そしてそのまま静かに寝ちゃう。かけてやるものは何でもいい。毛布でもタオルでもコートでも。
ついさっきも、ソファーの上にいたミルにパーカーをかけてやったら、そのまま落ち着いちゃって、3時間ほどずっと寝てたほどである。
と、ここまで書いてて気づいた。今回、絵面がめちゃ地味じゃん。ほとんど黒いし。黒猫とはいえ、色味がなさすぎる。
そういうときどうするか。大事なのは光の当たり方と背景。昼間の窓からの自然光だと立体感が出るし、背景に原色系の色があると黒が映えるのだ。
一応、最後の1枚をカッコよいのにしたからご勘弁を。
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筆者紹介─荻窪 圭
老舗のデジタル系フリーライター兼猫カメラマン。今はカメラやスマホ関連が中心で毎月何かしらのデジカメをレビューするかたわら、趣味が高じて自転車の記事や古地図を使った街歩きのガイド、歴史散歩本の執筆も手がける。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『古地図と地形図で楽しむ東京の神社』(光文社 知恵の森文庫)、『東京「多叉路」散歩』(淡交社)、『古地図と地形図で発見! 鎌倉街道伝承を歩く』(山川出版社)など多数。Instagramのアカウントは ogikubokeiで、主にiPhoneで撮った猫写真を上げている。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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