AIの筋トレは今日から始めるべき
津坂社長は、Microsoft AI Tour – Tokyoの基調講演のなかで、「今日から、みなさんに始めてもらいたいことがある」と切り出した。
それは、「AIの筋トレ」だという。
「最初のうちは、なかなか言うことを聞いてくれなかったが、毎日使用していると、よりよい結果が出るようになった。ある程度やったところで、AIの筋肉がついたかなと思ったが、さらに進めると、また、スキルが横ばいになっているなと感じる場面があった。しかし、それでも毎日毎日使い続け、Copilotと議論を繰り返すことで、自分にはAIの筋肉がさらについてきたと感じることができるようになった」とする。
生成AIそのものも進化を遂げている一方、生成AIと対話をするために入力するプロンプトにより、回答の内容や質が変わるため、そこにもノウハウや工夫が必要になる。
それが「AIの筋トレ」が必要だという、津坂社長独自の表現につながる。
日本マイクロソフト社内でも、プロンプトのノウハウを共有する仕組みを用意しているほか、ここで得られたノウハウや仕組みを、顧客企業内のコミュニティなどに提供する考えも示している。
生成AIは、多くの人が利用できるテクノロジーであるという側面はあるものの、その一方で、使い方によって、効果に差が出やすいという特性もある。それぞれの組織や個人が利用する際に、最も効果的な使い方ができるプロンプトやユースケース、ノウハウを蓄積し、それらを共有することで、組織全体がより効果的に生成AIを利用できるようになる。
津坂社長がいうように、「2024年は、生成AIをフル活用する年になる」となれば、「AIの筋トレ」はますます重要な要素になってくるというわけだ。
「今回、東京で開催したMicrosoft AI Tourは、いわば、『AIジム』である。1日をかけて、AIの筋肉をトレーニングすることができる。そして、明日からも、引き続き、AI筋肉のトレーニングをしてほしい」と語る。
生成AIの普及が加速するのに従い、「AIの筋トレ」は、導入効果を高め、より有効活用するためには欠かせないものになりそうだ。
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