古いハンヴィーでも最新のシートを使えます
ハンヴィーのシートが破れたり擦り切れたりしてガチボロで、いいかかげん限界な気がするのでネットでポチリ。新品シート2脚とめっちゃ程度のいい中古シート2脚をゲッツ、というところまでが前回のお話(第345回「未使用新品&中古美品のハンヴィー用シートをまとめ買い!」)。
新品の方は倉庫に保管されて出番がないまま放出された感アリアリでした。梱包のビニールも未開封のまっさらな状態。いわゆる余剰品ってやつですね。
中古の方もパッと見はめっちゃきれい。カバーを固定するクリップがなくなっていたりして多少使われていた感はありますが、表面は新品同様の美品っぷりです。
このシートは背もたれが頭の部分まであるハイバックというタイプで、最近のハンヴィーはみんなこれ。うちのハンヴィーは1987年配備のそれはそれは古い個体なので軍でバリバリ働いていたころは初期の簡易なシートが付いていたはずですが、今はハイバックになっています。
ハンヴィーは汎用のトラックで、用途に応じて様々なバリエーションが用意されています。配備が始まったのは1985年。貨物/兵員輸送車、兵器輸送車、救急車など6つの基本タイプがあり、乗員数の違いやカーゴルームの幌の有無、武装や荷台に積んでいるシェルターの違いなどによって、当初は15のバリエーションがありました。それがその後増えたり減ったりしつつ、現在はなんと20種類以上に。
そしてさらに、1996年には装甲強化に伴う車重増への対応としてエンジンが6.2Lから6.5Lになり、3速ATから4速ATに変更されたりフロントグリルがボンネットから分離されたりしています。
こうなるともううちのとは根本から違うクルマですね。でも室内のデザインは変わっていないので、古いハンヴィーにもハイバックシートを取り付けることができます。
リアシートが間違ってます
うちのハンヴィーは、元はといえば屋根が幌でビニール製のドアが付いたM998という最もベーシックな貨物/兵員輸送タイプだったんですよね。型番が記されたデータプレートももちろんM998で。
それがレストア時に樹脂製のドアとハイバックシート、スチール製の屋根+リアハッチ、それにウインチが取り付けられて、M1026というタイプになりました。防弾性能がちょっと上がって装甲兵器輸送車にジョブチェンジです。ただ、残念なことにこの屋根とリアハッチは民生品で、軍用の物とは形が違ってたんですよね。一見似てるんだけどよく見ると全然違うっていう。明らかなマイナスポイントで、言ってみればそっくりさん程度の再現度です。
そんな「M1026のそっくりさん」が「ほぼM1026」と言っていいぐらいに変わったのは購入時。軍用の屋根とリアハッチの在庫があり、こっちがいいなら交換するよと言われて二つ返事で換装してもらったのです。
ただ、これで外観はM1026になったものの、完全にイコールではありません。実はシートに違う点があるのです。
M1026にはちょこっとアップデートされたM1026A1というモデルがあって、違いのひとつにフロントのシートがあります。無印は簡易なシート、A1はハイバックとなっています。つまりうちのはM1026A1——と思いきや、さにあらず。
無印もA1もリアシートは簡易タイプが正しいんですよね。
最近のハンヴィーは全席がハイバックなんですけど、M1026の場合ハイバックなのはA1のフロントシートだけ。うちのは4席ともハイバックになってるのでM1026A1でもないっていう。まあでもわざわざ古いタイプに戻す必要もないので、M1026A1を現地改修で最新状態にアップデートした個体だっていう脳内設定を決め込んでます。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります