パナソニック エレクトリックワークスは2月9日、次世代オープンビルプラットフォーム(ビルOS)に関する実証実験を福岡地所と共同で実施することを発表した。
本実証実験は、空調、照明、エレベーターなどビルの基本設備の操作、それらのリアルタイムデータ及び蓄積されたデータ群を、統一的なAPI(Application Programming Interface)として提供し、アプリケーションを開発できる建物モデル構築の足掛かりとなるもの。
現在、BAS(ビル・オートメーションシステム)は、建物の高機能化や設備管理の省力化のため、ビル運用に不可欠な存在となっている。その一方で、建物全体の一元管理によるシステムの大規模化とシステム構成が建物毎、かつ設備毎に完結している点から柔軟なリニューアルや機能のアップデートが困難で、急激に変化するトレンドやニーズへの迅速な対応が難しいという課題を抱えている。
この解決に向けて建物内の設備や環境、人といった様々な要素の情報をオープンなAPIとして提供を可能とする新たな建物モデルの構築が求められているという。
今回の実証実験では建物管理スタッフの位置情報と業務用エレベーターのフロア情報を取得、オープン化する。また、スタッフ、エレベーターの所在フロアや作業の進捗状況可視化、業務関連の情報共有等のためのアプリケーションを開発、試験導入し、建物管理の業務効率向上への効果を検証する。
将来的には、ビル内のAPIをオープン化することで、様々な分野でのアプリケーション開発環境を整え従来のBASが抱えていた問題の解決や新たなサービスの創造を目指す。
■実証実験の概要
目的:ビルOSを活用してのAPIの生成、サービス及びアプリケーションの開発による建物の価値向上について検証
対象建物:天神ビジネスセンター(所在地:福岡市中央区)
実証期間:2023年12月1日~2024年3月31日
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