LGやサムスン、CESで自社生成AIの家電搭載を発表(1月7日)
CESはすでに「家電のイベント」ではない。特に大手の場合、家電メーカーとして製品をアピールする企業の方が減っている。そんなな中、家電のアピールを続けている2大メーカーがLGとサムスン。総合家電メーカーとしての知名度・ラインナップを維持しているのは彼らと中国メーカーだからだ。
その中で両社は、自社開発の生成AIを家電やホームネットワークで活用するとアナウンスしている。
サムスンは「AI for All」のキャッチフレーズを会場で大々的に展開し、AIの活用をアピールしていた。
LGの場合、家庭用ロボット「Q9」(写真3)を発表、人間と対話しながら家電の使い方や家庭内の状況などを把握、活動するという。家庭内ではオンデバイスAIとして働き、プライバシーの保護も重視する。
とはいうものの、現状のデモは生成AIによるものではなく、セリフを事前に収録したシナリオベース。興味深いものの、明確に便利で魅力ある使い方も提案はできていなかったように思う。
AIを使って家庭内を便利に、という発想は生成AI以後に生まれたものではなく、もう10年近く前から提案されている。それを再び別の言葉で語っただけのように思えた。
だが、別にそれは韓国2社だけの話ではない。CESで具体的かつ新奇性の高いAIのアピールができていた企業はほとんどない。そのくらい、「実装はできるが、家庭にハマる用途を見出すのが難しい」ということではないかと感じる。
ソニー・ホンダモビリティとマイクロソフト、車載向け音声エージェントでの提携を発表(1月7日)
こちらはCESにおけるソニーグループのプレスカンファレンスで発表になったもの。ソニーとホンダの合弁事業である「ソニー・ホンダモビリティ」が開発中の自動車であるAFEELAに搭載する対話型のパーソナルエージェント開発で、マイクロソフトと提携すると発表した。
ソニー・ホンダモビリティの川西泉社長兼COOに意図をたずねたところ、以下のような答えが返ってきた。
「パーソナルエージェントのようなものは、多くのノウハウと知見を必要とする。マイクロソフトはOpenAIとの協業やCopilotですでに知見を得ているので、彼らと組むのが適切と考えた」
なるほど、それはわかりやすい。
AIを活用し音声のみで操作「rabbit r1」カッコいい筐体はTeenage Engineering(1月10日)
これもCESがらみのニュースとして日本では流れていたようだが、実はCESには出展していない企業。だから現地で取材していた筆者も、実機は見ていないし、リリース以上の詳細もわからない。
クラウドとつながる小型デバイスでAIを動かし、音声や画像で人間・周囲とインタラクションするというアイデアの機器はいくつかあり、同時に表に出てきている印象。ビデオはとても印象的だが、どこまでできるのか気になる。
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