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タカラトミー「SORA-Q」が月面着陸機「SLIM」の撮影に成功

2024年01月25日 18時30分更新

LEV-2「SORA-Q」が撮影・送信した月面画像(JAXA/タカラトミー/ソニーグループ/同志社大学)

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)など4者は1月25日、変形型月面ロボット「Lunar Excursion Vehicle 2(LEV-2)」(愛称「SORA-Q」)が、小型月着陸実証機「SLIM」の撮影に成功したことを発表した。

変形型月面ロボット LEV-2(SORA-Q)

 LEV-2(SORA-Q)は、JAXAとタカラトミー、ソニーグループ、同志社大学の4者で共同開発した変形型月面ロボット。玩具開発によって培われた技術によって変形機構および超小型・超軽量を実現した。SORA-Qは着陸機から球体のまま放出され、月面に着陸すると変形を開始し、走行可能な月面ロボットへと姿を変える。

 本成果により、LEV-2は超小型月面探査ローバLEV-1と共に、日本初の月面探査ロボットになり、世界初の完全自律ロボットによる月面探査、世界初の複数ロボットによる同時月面探査を達成した。さらに、LEV-2は世界最小・最軽量の月面探査ロボットとなった。

 LEV-2は、LEV-1と共にSLIMに搭載され、1月20日に、LEV-1と共にSLIM着陸直前に月面へ放出された。その後、LEV-2がSLIMおよび周辺環境を撮影し、LEV-1の通信機で地上に転送した画像が、今回公開された。

 本画像は、LEV-1を経由して地上へ転送したものであり、これによりLEV-1・LEV-2間の通信機能が正常に動作したことが確認できたという。また、LEV-2が収納状態の球体から変形したことから、SLIMから放出された後に、正常に月面で展開・駆動したことも併せて確認できた。

 さらに、LEV-2が自律制御で、オンボードの光学カメラを使って撮影した複数枚の画像の中から、SLIMが画角内に写っている良質な画像を画像処理アルゴリズムにより選定し、送信したことも分かっているという。

 走行ログを含めたその他のデータについては現在も解析しており、今後その結果を公表予定としている。

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