KDDIはLink Forest(東京都多摩市)にてSUPER GT/GT500クラスのシリーズチャンピオン獲得を記念したイベント「au TOM'Sファン感謝祭」を年末に開催。選手・監督・サーキットクイーンの5名と200名のファンがチャンピオンの喜びに沸いた。
◆モータースポーツにチカラを入れるKDDI
今年からはラリー・ジャパンにも協賛するなど、近年モータースポーツに対し積極的にスポンサードするKDDI。技術面でもTRD(トヨタ・レーシング・デベロップメント)に、衛星回線を用いた高速インターネット接続サービス「Starlink」サービスを提供するなど、レーシングチームを支えている。それゆえか、2023年シーズンを振り返ると、au TOM’Sは8戦中3勝と圧倒的な強さをみせ王座奪還に成功した。
またKDDIは、2022年からはシーズン終了後にファン感謝祭を開催しはじめたほか、2023シーズンのSUPER GTではファン応援シートを拡大するなど、電波だけでなくモータースポーツファンとチームの「つながる」も積極的にサポート。ファンの熱量も高まりつつある。
2022年のファン感謝祭は銀座4丁目にあるショールーム「GINZA 456 Created by KDDI」で開催したが、今回はKDDIのデータセンターとミュージアム、イベントホール、宿泊施設等を統合した施設Link Forestにて開催された。大ホール「FOREST HALL」は多摩市の成人式会場として使われているほか、TBSドラマ 日曜劇場「半沢直樹」でも使用されたので、見覚えのある人もいるだろう。
会場の玄関前には、今シーズンを戦い抜いたマシンがお出迎え。サーキットでも、ここまでマシンに近づいて撮ることはできないので貴重だ。室内を見ると、助手席側のロールゲージにドライバーのビックリマンシールが貼られていた。優勝後に貼られたものらしい。なお、2022年はレプリカだったが、今回はチャンピオンになったのもあり、本物のレーシングカーが用意されていた。
ファンからの温かい拍手に迎えられ、定刻の14時にステージに5名が登壇。昨シーズンを簡単に振り返った後、トークテーマは2023年に印象に残ったできごとへ。
坪井選手は「愛犬を迎えたこと」と回答。「可愛くて毎日ノロケています」と、2年前の正月に迎えたという「もち」を紹介。「普段は家にいないのですが、帰ってくるとしっぽを振って喜んでくれます」と笑顔をみせた。
宮田選手は「人生思ってもみなかったことが起きる」として、チャンピオンを獲得したことを報告。「僕は夢は発言した方がいいと思っていて。チャンピオンを取ります、優勝しますと言ったら取れました。そして来年、世界に行けるようになったので、自分が目指すものがあったら発言した方がいいです」と金言を語った。
伊藤監督は「最終戦のレース後のインタビュー」を紹介。「最終戦は予選に対してナーバスな時間があって。最終戦は張り詰めた中で戦い抜いて、終わったあとの選手のギャップ、テンションについていけなかったんです。坪井選手が弾けることが見ることがあまりなかったので、それがうれしかったですね」と頬を緩めた。
サーキットクイーンの央川さんは、オートポリスのポニーを紹介。「イベント広場のスポンサーステージの後に、サーキットにいるポニーに会いにいったんです。そのポニーに名前がなかったようなので、かこちゃんという名前をつけたんですよ」と語ると、今年からチームに合流した辻門さんからは「央川さんは何でもできそうで、すごい運動音痴なんです」と暴露。「走っても腕しか動いていないんですよ」というと、央川はステージ上で走らされることに。ドタドタとした走りに、ファンの笑いを誘った。
その後、ファンからのQ&Aコーナーとプレゼント大会を実施。なかでも注目を集めたのがオートポリス戦での優勝賞品だった「空気清浄機」に、ラッピングとサインを入れた世界で唯一の品。誰もがうらやむ中、若い男性に譲渡された。
最後に伊藤監督から「今年チャンピオンを取りましたけど、強いau TOM'Sであり続けたいです。宮田選手がいなくなるのは寂しいですけれど、レベルアップしたau TOM'Sを皆様にお見せします」と力強く来シーズンの連覇を宣言。坪井選手も「皆様のおかげでチャンピオン奪還することができました。これ以上ないシーズンを迎えることができました。宮田選手から変わって、山下選手を迎えますけれど、しっかり36号車らしいレースをして、来年も皆様によい報告ができるようにしたいです」と誓った。
一方、宮田選手は「2024年、僕は日本を離れるんですけれども、日本に戻ってきた時はぜひ応援してほしいです。僕の海外レースの応援もよろしくお願いします」と、名残惜しさとこれからのサポートをファンに願った。
その後、ファン全員とのサイン会が開催。長時間にわたってのイベントは大盛況にて終わった。
今回のイベントの特徴としては、会場設営やイベント進行など、すべてがTOM'Sおよび、KDDIの社員で行なわれていたこと。終始アットホームな雰囲気で、予定していた時間を大幅に過ぎてもトークは終わららないなど、他社イベントに比べてやや緩いところも感じられたのだが、その手作り感が、ファンとチームを「つなげる」イベントに奏功したように感じた。
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