ソフトバンクの子会社であるBOLDLY(ボードリー)は12月25日、羽田みらい開発と協働で、羽田空港(東京国際空港)に隣接した大規模複合施設「HANEDA INNOVATION CITY(HICity)」で、エストニアAuve Tech製の自動運転EV「MiCa(ミカ)」1台の通年運行を開始した。これにより、2020年9月にHICity内で運行している「ARMA」と合わせて2車種の自動運転EVがHICityで運行する。
今回運行を開始するMiCaは、HICity内の1周およそ1.2kmのルートを1日あたり計12便運行し、HICityで働く人や来訪者の移動手段として活用される。ルート上には、HICityの玄関口となる天空橋駅付近にアクセスしやすいバス停「ZONE B」を新設し、計3ヵ所のバス停を設けている。MiCaは、自動運転レベル4での走行を見据えて障害物回避機能を搭載しており、ルート上に駐車車両などの障害物があった場合には、一定の範囲内で障害物を自動で避けて走行できる。
HICity内で運行するMiCaは、定員が8人(オペレーターを含む)で、速度は時速20km未満。運賃は無料。車両のラッピングは施設コンセプトである先端産業を表現する「青」、文化産業を表現する「赤紫」の融合をイメージしてデザインされている。
HICity内では、2020年9月18日に、自動運転車両を遠隔地で管理・監視できるBOLDLYの運行管理システム「Dispatcher」を活用し、国内で初めて自動運転バス ARMAの通年運行を実現。これまでに1万2000便以上を運行し、自動運転バスの乗車人数として国内最多という6万3000人以上の乗車実績がある。
なお、ARMAは2023年12月上旬からメンテナンスなどの理由で運行を休止しているが、2024年1月10日~3月31日にHICityと羽田空港第3ターミナル間の公道(羽田空港第3ターミナルルート)で長期実証実験を経て、2024年4月以降にHICity内での運行を再開する予定。
羽田みらい開発とBOLDLYは、HICity内でMiCaの通年運行を開始することで、乗客へ新たな移動サービスを提供するとともに、羽田空港を含むルートでの自動運転レベル4の運行を目指す。
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