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ポタフェス2023冬で見つけた新製品、注目製品

2023年12月12日 15時30分更新

Unique Melodyの高級イヤホン、値付けは時価

 Unique Melodyでは「MAISON FS(Fabled Sound)」や「The Multiverse Mentor」といった国内ではなかなか出回らない高級イヤホンを展示。試聴できるようにしていた。高級イヤホンでなかなか数が出ないため、欲しい場合は代理店のミックスウェーブで受注し、都度見積もりを出す仕組みになっているという。時価だが、いま値段を付けるとすると70~80万円ぐらいにはなりそうだ。

MAISON FS

MAISON FS

 完璧なトーンバランスに感じるMAISON FS、広い音場に没入した感覚のThe Multiverse Mentor。どちらも魅力的なサウンドかつキャラクター分けが絶妙で、ひとつに絞るのが難しそう。。骨伝導を始めとしたドライバーについても機種ごとに合わせて選定しているそうで、Unique Melody製品の裾野の広さを感じ取れた。

The Multiverse Mentor

The Multiverse Mentor

NUARLはOvertureのリミテッド版を展示

 NUARLは既報のMEMSスピーカー搭載の完全ワイヤレスイヤホンに加えて、カスタマイズ性が高いイヤホン「Overture」の特別版「Overture Limited Edition Titanium」を展示していた。

 Overtureは“カスタムを超えたユニバーサルイヤホン”を標ぼうし、軸の部分を好みで変更できるイヤホンだ。筐体がチタンとなるほかケーブルやドライバーなども見直す計画。実売価格はOvertureの6万円台よりも高くなる見込みだが、倍程度になるのではという話もあった。

 軸の交換で中域・高域のキャラクターは変えず、400Hz以下の低音の再現に変化が出せるという。もちろんアコースティックによる調整なので、不自然さは出にくい。安定感や存在感といった音の細かなニュアンスが変化するイメージに近かった。

Overture Limited Edition Titanium

Overture Limited Edition Titanium

NUARL Overture

奥に見える複数の軸を付けかえることで低音に変化が出る。

qdcの「EMPEROR」と「8Pro」

 Astell&Kernなどを扱っている代理店アユートとqdcが共同で企画した「EMPEROR(仮)」。ユニット構成は、超低域用のダイナミック、低域用のBA×4、中域用のBA×2、高域用のBA×4、超高域用のEST×4という片側15ドライバーを搭載。詳細は未定だが、実売価格は50~60万円程度を想定する超ハイエンドイヤホンだ。

EMPEROR

EMPEROR

 一方、「8Pro」は片側8ドライバーを搭載し、スイッチ切り替えでLive、Hi-Fi、Studioの3つのモードを選べる製品。インピーダンスも19~62Ωで変化するそうだ。構成は低域用のBA×2、中域用のBA×2、高域用のBA×4。カスタム版も同時発売する予定。実売価格は25万円前後になるという。

 サウンドはバランスがよく非常に好印象だった。

8Pro

筐体はカーボン製

8Pro

H、S、Lのスイッチが見える

LUMINOX独自開発のイヤホンも

 高級ケーブルを作っているLuminox Audioは、ブランド初となるイヤホンを参考展示した。型番などもなし。製品名は「?」だ。参考出品でブランド名と同じ「LUMINOX」を冠したケーブルとともに試聴できた。このケーブルは、プラグ部分を回転させることで、経由する線材が変わるというかなり個性的なもの。I、II、IIIの3種類が選べ、IがOCC、IIがSPC(24本)とSPOCC(13本)、IIIがSPC(18本)とSPOCC(24本)となる。

製品名なども「?」で、いろいろ未定の試作イヤホン。ユーザーの声を聴きながら改善していくとのこと。

LUMINOXケーブル

LUMINOXケーブルのプラグ部分は回転。I、II、IIIの3つのモードで音を出せる。

内部構造、回すことで接触する線材が変わる仕組みのようだ。

それぞれのモードでつながる線材。

LETSHUOER S15

 中国のオーディオブランドで、SNSなどで話題。試聴を求める列でにぎわっていたのがLETSHUOER(レットシュオワー)の「S15」。14.8mmの平面磁界駆動型ダイナミックドライバーと6mmの「R-Sonic」パッシブフィルタモジュールを組み合わせた構成のハイレゾ対応イヤホン。プラグは2.5mmバランス, 3.5mmアンバランス, 4.4mmバランスに交換可能。2pin端子でリケーブルにも対応する。筐体は一体成型型の3Dプリントで作り、フェイスプレートはCNC削り出しのアルミ合金製。価格は5万7000円で、12月15日発売予定。

LETSHUOER S15

LETSHUOER S15

LETSHUOER S15

先端が交換できるプラグ

FAudioの音を手軽に楽しめる五角形イヤホン

 FAudioが参考出品した「Project X」については既報の通り。ダイナミック×1、BA×4、EST×2、ピエゾ×1と多種多様なドライバーを1筐体にまとめたハイエンドイヤホンだ。

Project X

 FAudioはこれに加えて、Hibyとコラボして開発した「Project Ace」も展示。世界初披露の製品だ。発売時期は未定だが、実売価格は3万円台とFAudioとしては手の届きやすいものになっている。五角形の特徴的なデザインで、ドライバーはシングルダイナミック型。試聴列が途切れなかった製品のひとつだ。

Project Ace

Project Ace

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