サウンドユーティリティーで音の調整も可能
「NEXTGEAR J6-A5G50GN-A」には、多くのゲーミングPCやマザーボードでも採用されているA-Volute社のサウンドユーティリティーソフト「Nahimic」がプレインストールされている。そのため、音楽や映画視聴、ゲーム別にバーチャルサラウンドや、自動音量調整機能なども利用できる。もちろん、イコライザー機能により、音のバランス調整も行なえる。
スピーカーは本体の底面にある。この価格帯のノートPCのスピーカーとしては、割と迫力があり、重低音もまずまず。また、「Nahimic」の「SOUND SHARING PLUS」を使えば、USBとBluetooth、ヘッドセットジャックいずれかに2種類のヘッドセットまたはイヤホンを挿すと、そのどちらにも音を送れる。本機を使って友人や兄弟と、ローカル対戦や協力プレイする際に、活用できるだろう。
アーマード・コア6も100fps以上で快適動作!
では、最後に気になる性能面をチェックしていきたい。まずは定番の「PCMark 10」でPCの基本性能をチェック。
総合スコアーは6713とゲーミングノートPCとしてはやや低め。しかしながら、PCの起動やビデオ会議などの性能に関わる「Essentials」は9900を超え、動画や写真編集に関わる「Digital Content Creation」も9286と高め。コスパの良い構成とは言え、dGPUを搭載しているだけあって、一般的なモバイルノートPCよりも普段使いから、ちょっとした動画、写真編集まで快適に行なえる性能を示している。
次にGPUの性能を計測する3DMarkのスコアーを確認したい。
解像度がフルHDの「Fire Strike」は、スコアーが19722と2万に迫るほど高く、Graphics scoreも108.81fpsと120fpsに迫るほどのフレームレートを出していた。WQHD以上になると、近年の3Dキャラクターが登場する重めのゲームだと厳しくなるだろうが、解像度フルHDならほとんどのPCゲームが快適に動作するだろう。
次に実ゲームベンチマークソフトの定番である「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」で性能を検証。解像度は1920×1200ドット、画質設定を「高品質(ノートPC)」にし、フルスクリーンモードで計測した。
スコアーは16746の「非常に快適」評価。このベンチマークソフトでは、スコアーが15000以上だと最高評価の「非常に快適」となるため、やや余裕があることが分かる。かなり古参のMMORPGではあるが、映像美にコダワリがある作品でもあるので、画質設定次第で大抵のMMORPGは快適に動作する期待が持てる。
次に動作が重いながらバージョンアップを繰り返し、DLSSやFSRに対応する『サイバーパンク2077』のゲーム内ベンチマークをいくつか試してみた。
最近のゲームはDLSSやFSRといった超解像技術がデフォルトで有効になっていて、プレイ環境に合わせて可能な限り快適に動作するようになっている。そのため、DLSSは有効にしたうえで計測したところ、DLSS「自動」でも平均フレームレートは118.52fpsと、120fpsに近い数値を示した。
そこで、試しにDLSS品質を「ウルトラパフォーマンス」に設定したところ、平均フレームレートが155.81fps。最大フレームレートに至っては216.88fpsと200fpsを超えた。120fpsあれば十分快適と言えるが、競技性の高いゲームの場合は最低fpsを可能な限り上げて、少しでも遅延の目を積みたいといったユーザーもいると思うので、画質よりも快適度を求めるなら、DLSS品質を自分でパフォーマンス寄りに調整すると、より快適度が上がることが分かる。
レイトレーシングを有効にすると、当たり前だがフレームレートが低下した。しかしながら、平均フレームレートが90fpsを超え、最低フレームレートも40fps以上と30fpsを切っていないので、戦闘が起きないシーンでより写実的な表現を楽しみたい、といった場合でも解像度がフルHDなら、ある程度のPCゲームが快適に遊べそうだ。
最後に2023年に発売と同時に実況配信などでも盛り上がった『アーマード・コア6』のプレイ中のフレームレートを計測してみた。
画質が「高」だと平均フレームレートが94.7fpsと100fpsを下回ったが、画質を「中」に下げると最大フレームレートが120fps以上、平均が110.5fpsに向上。『アーマード・コア6』はフレームレートが120fpsまでしか対応していないので、解像度がフルHDなら画質次第では、かなり快適な動作で遊べる。
コスパはかなり高め、画面も大きく
ゲーミングノートPC入門機としてはアリ
「NEXTGEAR J6-A5G50GN-A」は、コスパの高いが十分な性能を持つCPUに、フルHDで快適にPCゲームが動作するGPUを搭載し、12万4800円とお買い得な価格に収まっている。その分、ストレージは256GBと容量が少ない点はネックだが、ディスプレーのリフレッシュレートは165Hzと、高いフレームレートが活きるFPSやレースゲームをプレイするユーザーにも及第点な構成。
容量不足はBTOカスタマイズや、外付けストレージで賄えるので、できるだけ安価にゲーミングノートPCを購入したい、PCゲーム入門者にはオススメだ。ノートPCとしては16型と画面が大きく、外に持ち運びには適さないが、宅内でのゲームプレイが主な目的で、別途ディスプレーを接続しないなら、画面が大きいのはプラスとも考えられる。
以上の理由から、PCゲーム入門機を検討しているなら、オススメできる1台だ。
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