撮影した映像を転送する際に、どこでボトルネック(転送を遅くする要因)が発生して、それが、どのくらい作業効率に影響を与えるのかというコーナー。
展示では、ARRIのデジタルシネマカメラ「ALEXA 35」で撮影した1866GBの映像(4608×3164ドット、ARRIRAWフォーマット、60p、22分27秒)を転送するというシミュレーションを通じて、ワークフローにボトルネックを発生させない重要性を解説。
ALEXA 35の専用メディア「CX.0001073」からノートPCに転送し、さらにその映像を外部のストレージに書き出すというシミュレーションの場合、ボトルネックになり得るのはノートPCへの転送時と、ノートPCから外部のストレージに書き出す際の2ヶ所。
ノートPCからの書き出し先に読み書き速度105MB/s程度のHDDを用いた場合には5時間12分かかったのに対し、Arecaのケース「ARC-8050T3U」に990 PROをマウントした場合では、18分20秒で転送が済んだという。
その差はおよそ17倍。転送を待っている時間をクリエイティブな作業に充てられるようになれば、作業効率は飛躍的に高まる。セキュリティー性能、読み書きの速度ともに優れたSSDをワークフローに取り入れるだけでなく、その読み書きの速度を活かせる接続方法にも気を配ることで、従来は当たり前のものだった「待ち時間」をカットするという発想は、今後の映像制作では作業を効率的に進める上での前提条件になりそうだ。
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