第3世代で大幅高速化「M3 MacBook Pro」を試す(西田宗千佳)
性能は順当に向上、M3で「M1 Pro」に並ぶ
さて、M3はどのくらい性能アップしたのだろうか? 手元にはM1搭載のMacBook Pro(2020年秋発売)とM1 Pro搭載のMacBook Pro(2021年秋発売)がある。これらと複数のベンチマークを使って比較してみたいと思う。
今回は「GeekBench 6」と「Cinebench 2024」、そして「3DMark(Solar Bay)」でテストしている。前者2つはCPUとGPUの、最後の1つは主にGPUの性能をテストするものだ。
率直に言えば、M3のCPU部分高速化は、「そこそこ」という感じだ。それでもM3はM1 Proに並んだ。2世代でついに「上位だったProモデルに無印が追いつく」までになったわけだ。
Appleシリコン採用以降、Macの性能は急激に上がった。M1であってもかなり満足のいく性能であり、特に負荷の高い作業をしないなら今も十分……と感じている人もいるはず。筆者も同様だ。
ただ、M1 Proと同じくらいの性能を無印のM3が出すようになったというのは小さいことではない。それだけ性能あたりのコスパが良くなったということであり、消費電力も低いということだからだ。
作業可能時間の制約もあり、バッテリー動作時間の詳細な検証はできていないが、M3はスペック上「22時間」と大幅に伸びている。これは主に動画再生時の値だが、これを大きな魅力と感じる人もいそうだ。
一方で、GPU性能も大幅に向上している。そもそも「無印とPro以上の差」はGPUの差でもあった。だが、そのGPUでも、テストによっては、M3がM1 Proに追いついてしまった。これはCPU性能以上の驚きだ。
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