第429回
Core i7-14700Kのゲーム性能は前世代i9相当に!Raptor Lake-S Refreshをゲーム10本で検証
Coreプロセッサー(第14世代)検証後編
Core i7-14700Kはゲームでも前世代i9相当に
本稿は10月17日より発売となったCoreプロセッサー(第14世代)「Core i9-14900K」「Core i7-14700K」「Core i5-14600K」の3モデルに対する検証の続きをお届けする。前編(https://ascii.jp/elem/000/004/163/4163402/)では、「CINEBENCH 2024」をはじめとするCPUパワー比較やクリエイティブ系アプリでの検証を行った。
基本設計は変わらず、クロックが上がったのみ(Core i7-14700KだけEコアのクラスターが1基増えた)というマイナーチェンジに終わった第14世代だが、全コアを回した際の消費電力の増大が目立っていた。
今回は、前編では触れることのできなかったゲームの検証を実施する。“消費電力のお化け”と揶揄されやすいCoreプロセッサーだが、実はゲームでは動画エンコード時のような消費電力は観測されない。前編ではワットパフォーマンスでRyzen 7000シリーズに圧倒されてしまった第14世代だが、ゲームではどのような働きをしてくれるのだろうか?
検証環境については前回の検証環境と同一(かつ検証時期も同じ)だ。だが今回はゲーム検証であるため、3D V-Cacheの存在を無視するわけにはいかない。そこで今回は物理8コアの「Ryzen 7 7800X3D」もリストに加えることにした。
最上位のCore i9-14900Kに比べると物理コア数は少ないが、Ryzen 9 7950X3Dのように非対称な構造(3D V-Cacheは片方のダイのみ)を採用しているモデルに比べ、確実に3D V-Cache側で動かせるということ、さらに前世代に対する性能の伸びという面で輝きを見せていたCore i7-14700Kに初出価格的に近いという点からRyzen 7 7800X3Dが妥当と判断した。
無論、物理コア数が効くゲーム、あるいは将来的に「Intel Application Performance Optimizer」(APO)のリスト入りするゲームであればCore i9-14900K等が有利になるゲームもある、という点は強調しておきたい。
検証環境 | |
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CPU | インテル「Core i9-14900K」 (24コア/32スレッド、最大6GHz)、 インテル「Core i7-14700K」 (20コア/28スレッド、最大5.6GHz)、 インテル「Core i5-14600K」 (14コア/20スレッド、最大5.3GHz)、 インテル「Core i9-13900KS」 (24コア/32スレッド、最大6GHz)、 インテル「Core i9-13900K」 (24コア/32スレッド、最大5.8GHz)、 インテル「Core i7-13700K」 (16コア/24スレッド、最大5.4GHz)、 インテル「Core i5-13600K」 (14コア/20スレッド、最大5.3GHz)、 |
CPUクーラー | ASUS「ROG RYUJIN II 360」 (簡易水冷、360mmラジエーター) |
マザーボード | ASUS「ROG MAXIMUS Z790 HERO」 (インテル Z790、ATX、BIOS 1402) |
メモリー | Micron「Crucial Pro CP2K16G56C46U5」 (16GB×2、DDR5-5600動作) |
ビデオカード | NVIDIA「GeForce RTX 4080 Founders Edition」 |
ストレージ | Micron「CT2000T700SSD3」 (2TB M.2 SSD、PCIe 5.0、システム用) Silicon Power「PCIe Gen3x4 P34A80 SP002TBP34A80M28」 (2TB M.2 SSD、PCIe 3.0、データドライブ用)×3 |
電源ユニット | Super Flower「LEADEX PLATINUM SE 1000W-BK」 (1000W、80 PLUS PLATINUM) |
OS | Microsoft「Windows 11 Pro」(22H2) |
検証環境 | |
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CPU | AMD「Ryzen 9 7950X」 (16コア/32スレッド、最大5.7GHz)、 AMD「Ryzen 9 7900X」 (12コア/24スレッド、最大5.6GHz)、 AMD「Ryzen 7 7700X」 (8コア/16スレッド、最大5.4GHz)、 AMD「Ryzen 7 7800X3D」 (8コア/16スレッド、最大5GHz)、 AMD「Ryzen 7 7600X」 (6コア/12スレッド、最大5.3GHz) |
CPUクーラー | ASUS「ROG RYUJIN II 360」 (簡易水冷、360mmラジエーター) |
マザーボード | ASUS「ROG STRIX X670E-F Gaming Wifi」 (AMD X670E、BIOS 1602) |
メモリー | Micron「Crucial Pro CP2K16G56C46U5」 (16GB×2、DDR5-5200動作) |
ビデオカード | NVIDIA「GeForce RTX 4080 Founders Edition」 |
ストレージ | Micron「CT2000T700SSD3」 (2TB M.2 SSD、PCIe 5.0、システム用) Silicon Power「PCIe Gen3x4 P34A80 SP002TBP34A80M28」 (2TB M.2 SSD、PCIe 3.0、データドライブ用)×3 |
電源ユニット | Super Flower「LEADEX PLATINUM SE 1000W-BK」 (1000W、80 PLUS PLATINUM) |
OS | Microsoft「Windows 11 Pro」(22H2) |
今回もCore i9-14900Kに関してはPL1/PL2を253W、ICCMaxを307Wに設定した「Performance Power Delivery Profile」を適用した状態での性能も検証する(グラフでは“(PPP)”を付記)。
また、検証においては消費電力計測デバイス「Powenetics v2(https://ascii.jp/elem/000/004/148/4148757/)」を接続し、ベンチマーク中のCPUの消費電力およびシステム全体の消費電力(の平均値)を計測した。ゲームの設定は基本的に低画質&フルHD設定とし、GPU(GeForce RTX 4080)側にボトルネックが出ないように配慮した。フレームレート計測ならびにPowenetics v2のデータ取得は「CapFrameX」を使用している。
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