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筆者の知る限り史上最軽量65g「マジカルテック傘」を衝動買い

2023年10月27日 11時30分更新

5本骨、骨の長さは50cm、開いた時の傘の直径は78cmだ。一人使用で普通の雨なら十分だ

撥水性とピッタリサイズの専用ケース
理想的な折りたたみ傘として重要なポイント

 では実際に届いたばかりのマジカルテック65をケースから出して、広げてみよう。雨の日のコンパクト超軽量な傘で極めて重要なのは、屋内に入り専用ケースに収納するときの撥水性だ。手に持って振るだけで雨水は落ちて欲しい。そしてピッタリサイズの専用ケースの存在だ。今回この2点は、前のペンタゴン72も今回のマジカルテック65も完璧に合格ラインだ。

 マジカルテック65の携帯時長さは21cm。カーボンファイバー製骨は全部で5本で、その長さは50cm、使用時には傘の直径は78cmとなり、超軽量傘としては標準的なサイズだろう。65gの傘としては最大クラスだ。

 もちろん都会の強烈なゲリラ豪雨や台風のときには無理があるが、数ミリ程度の雨なら常時持っていることによる安心感やその効果は大きい。そして10デニールの超薄型超軽量ナイロンを採用し、昨今の雨晴兼用傘では常識になりつつある紫外線カットUV加工がされている。令和の現代ではUVカット日傘は1年を通じて活躍できるアイテムだ。

いまでは紫外線UVカットは夏のウリではなくなってきている。65gで雨晴兼用はありがたい

 マジカルテック65以外でも、重さが100g〜120g以下の流行の超軽量傘のほとんどは、5〜6骨のモデルが多いようだ。骨の長さはおよそ50〜55cm。広げた時の傘の直径はおおよそ80cm前後だろう。そしてカーボンファイバー製の骨はやはり3段折りが多い。全て平均値をクリアしての実質重量65gは驚異的だ。

 ナイロン製の折り畳み傘もモバイルバッテリーと同じで傘の骨の数が多いほど、使用時の直径の大きなサイズほどその重さが増しているのは同じだ。基本的には奇跡もマジックもない正直な世界だ。筆者宅にあった家族の雨傘や雨晴兼用傘の大きさと重さを測ってみたところ、最も重いものはマジカルテック65の5倍近い314gもあった。

モバイルバッテリーと同じく、傘も大きく重くなるとどんどん対応環境も拡大するが、どこで手を打つかが重要だ

 折り畳み傘の重さが2倍、3倍、5倍と重くなるにつれて、傘のサイズは雨に濡れることなく持ち主を守る守備面積のサイズは拡大する。もちろん本体重量や骨の数が増加することで、基本的には強風に対する対抗力も増すだろう。

 要は普段は使う確率の低い折り畳み傘に何を求めるかで、選択肢は大きく変わる。筆者と筆者の家族はとにかく「重いモノが嫌い」なので、選択のベクトルは悩むことがなく非常に分かり易い。

 15メートル前後の風や台風でもない限り、多少の強風ならマジカルテック65の超軽量級傘でも、経験による風上への傘の角度の取り方で傘がひっくり返る確率は確実に減らすことが可能だ。柔軟なカーボン傘なので、少なくともワンコインのビニール傘のようにステンレスやアルミの骨が折れる確率は低い。

 筆者宅では最近の雨天時の傘の選択、持ち出しにはある一定のルールが自然とできつつある。TVやウェブの全ての天気予報で雨が降る確率が極めて高い日は、マジカルテック65をカバンやポケットに入れて出かける。今すでに雨が降っていても小雨の場合も同様だ。

 外出時に数ミリ以上の雨が降っており風もそこそこ強い場合は、我が家の鉄板傘であるこのコラムでもご紹介したビニール傘の「ホワイトローズ シンカテールクラシック」の出番だ。風が下側から吹き込んでも上に抜ける、便利な機構設計がされている。

65gの雨晴兼用傘の対極として私が愛用しているホワイトローズ シンカテールクラシックは、マジカルテック65の8倍の重さ、4倍の面積があるが2本持ちなら選択はアリだ

 ホワイトローズ シンカテールクラシックは、傘の全長は87cmと超大型。開いた時の有効直径サイズは110cmとマジカルテック65の2倍の直径だ。小学校の算数問題になるが鉄板ビニール傘のカバーできる面積はマジカルテック65の4倍であり多少の雨や風には影響を受けにくい。そして透明度の高いビニールを採用しているので周囲も見やすく周囲から顔も良く見える。そのため皇室でもご用達らしい。

 全天候に使える傘を雨が降らない日にも携帯するか、その日のケースに合わせて強弱2種類か3種類の傘でしのぐかは、考え方次第だろう。筆者宅の考え方はたった65gの超軽量傘と直径110cmのメガビニール傘のコンビネーションが、今現在のベストな回答だ。

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