フランスの国家周波数庁(ANFR)は10月13日(現地時間)、アップルが同国の「iPhone 12」向けのソフトウェアアップデートを10月24日までに提供し、当局が指摘していた電磁波の比吸収率 (SAR)問題を解決する予定であると発表した。
iOS 17.1でSAR問題を解決へ
本件はANFRが9月12日(現地時間)、iPhone 12のSARが基準を上回っているとして、問題が解消されなければフランス国内での販売禁止やリコールを求めると発表したことに端を発する。アップルは当初、iPhone 12の安全性に問題はないと反論していたが、最終的に当局が求めたソフトウェアアップデートによる解決を選ぶことになった。
新しいソフトウェアでは、iPhone 12が人体から離れた際に電波の出力を上げる機能をカットすることでSAR問題に対処する。iPhoneが人体から離れても電波の出力が上がらないため、電波状況の良くないエリアではパフォーマンスが低下する可能性もあるが、アップルは大部分のユーザは影響を認識することはないとしている。対象はフランスのiPhone 12ユーザーだ。
冒頭でも触れたとおり、ソフトウェアアップデートは10月24日までに提供される予定。ANFRは当該iOSのバージョンまでは言及していないが、アップルが10月10日に公開したサポート文書「iPhone 12 とフランスの SAR テストについて」では、iOS 17.1に本件に対応したアップデートが含まれるとされている。
通常、iOSは全世界でほぼ同時に配信されるため、ANFRの発表通りであれば、10月24日には日本のユーザーもiOS 17.1が利用できるようになる見込みだ。
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