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ベンチで知る“第14世代”、Core i9-14900K/Core i7-14700K/Core i5-14600Kは何が変わった?

2023年10月17日 22時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集● ジサトラユージ/ASCII

 2023年10月17日22時、インテルは同社のデスクトップ/DIY市場向けのプロセッサーに新製品を投入。「Core i9-14900K」「Core i7-14700K」「Core i5-14600K」、ならびに内蔵GPU非搭載の「Core i9-14900KF」「Core i7-14700KF」「Core i5-14600KF」が新たに加わった。今回の新製品は製品的には“第14世代”という位置付けだが、開発コード“Raptor Lake-S Refresh”が示す通り、先代Raptor Lake-Sの“リフレッシュ版”となる。

 今回の新モデルはすでに値段が小売店から公開されており(下表)、前世代の初出価格と比較すると2000〜4000円程度値上がりした。とはいえ1年前と今の経済情勢、特に円安とコスト高がより厳しくなった点を考えると、かなり頑張った価格設定といえるだろう。今回も型番末尾がK/KFなのでCPUクーラーは別売となる。

1年前に登場した第13世代との初出時ベースの価格比較(K付きのみ)。1年前から比較するとあらゆる物価が上昇しているが、それに比すと今回の第14世代に関しては値上げ幅は比較的抑えられているといえる。価格はすべて税込み、カッコ内は現在の実売価格を示す

Core i9-14900Kのリテールパッケージ:筆者がテスト用に借り受けたもの。全体のデザインからわかる通り、Core i9-13900Kと同じく中にシリコンウエハーを模した特製ケースが入っている。右肩の部分に「14th Gen」と入っている点に注目したい

Core i7-14700Kのリテールパッケージ:下位モデルはシンプルな紙パッケージなこと、さらに箱自体のデザインも14th表記以外は旧世代と共通。Core i9-14900KFはこちらのデザインをベースにしたパッケージになる

Core i5-14600Kのリテールパッケージ

 今回の新モデルは引き続きLGA1700を採用しているため、既存のZ690やZ790チップセット搭載マザーボードと組み合わせることで倍率変更によるオーバークロック(OC)を含めたCPUのすべての機能にアクセスできる(要BIOS更新)。ただ、今回のリフレッシュ版はCore i7以外クロックが前世代より多くて200MHz増しただけで、対応メモリーやPCI Expressのレーン構成、M.2対応などは第13世代からまったく変わっていない。LGA1700の最後のお勤めを飾る(次世代のArrow Lakeではソケットが変更される)製品群といえるだろう。

 ちなみに、インテルは今世代から今まで多用されてきた「第14世代インテルCoreプロセッサー」という表記ではなく、「インテルCoreプロセッサー(第14世代)」と表記するように“ひっそりと”ルールを改めているが、これはモバイル向けの新世代(Core 3/5/7等)を含めた新しいブランディングルールに統合する流れのようなものだ。

 今回筆者は幸運にも第14世代のK付き3モデル、即ちCore i9-14900K/Core i7-14700K/Core i5-14600Kをお借りし、検証できる機会に恵まれた。非常に厳しい時間的制約が課せられた関係で検証項目を絞らざるを得なかったが、さまざまなベンチマークを通じてリフレッシュ前と後で何が変わったのかを検証していきたい。前編となる本稿では座学のほかにクリエイティブ系のアプリを中心とした検証をお届けする。

Core i9-14900K本体:ソケット形状はLGA1700を継承しているため、CPU形状もこれまでとまったく同じ。裏面のグリッドも同様だ

Core i7-14700K本体:旧世代との相違点は表面の刻印しか手がかりがない

Core i5-14600K本体

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