スマホで撮れる完璧な写真、実際は「フェイク画像」
ちなみに、今回、Adobe MAXの取材には、10月12日に発売となったグーグルのスマホ「Pixel 8 Pro」を持ち歩いている。これまた、集合写真を撮影した際、それぞれのベストな表情を別々に選んで組み合わせた画像を作れる「ベストテイク」機能や、動画を撮影したあと、ノイズなどをあっと言う間に消去できる「音声消しゴムマジック」などのAIによる画像加工機能に驚かされている。
ここでハタと気がついた。
本当にこの1年、いや半年で画像を生成、処理するAIが一気に進化した感がある一方、不安に感じることも出てきた。
たとえば、ロサンゼルス出張前、記者会見のフォトセッションを撮影する機会があった。大抵の場合、登壇している複数人がすべて同じ目線になることはないので、何度も撮影して、なんとなく良さげな写真を選ぶと言うことが多い。だが、Pixel 8 Proなら、登壇者の良い表情をそれぞれ選び、1枚の完璧なフォトセッション写真を作り上げることが、簡単に、しかも自然にできてしまうのだ。
ただ、これはAIが作った「フェイク画像」であるので、残念ながら、報道写真としてウェブ記事などには使えない。しかし、そうした意識のない人なら、当たり前のようにベストテイク機能を使って、見た目のいい写真を報道記事に使ってしまうことだろう。
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