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スマホで画像生成AIが使える時代、“来歴情報”は必要不可欠になる

2023年10月18日 07時00分更新

今後はスマホにも“来歴情報”?

 ただ、CAIが求められているのはスマートフォンの世界だろう。グーグル・PixelシリーズのAI処理技術が当たり前になれば、インターネットにはPixelによる加工写真があふれることになる。

 AdobeのCAI担当ディレクターであるアンディー・パーソンズ氏はスマートフォンのカメラ、さらにはスクリーンショットを撮る際にも誰がどのメーカーのスマートフォンで撮影したかという情報を書き込めるようになると昨年、話していた。

 今年、スマートフォンメーカーとの進捗状況に対して「スマートフォンメーカーとは継続的に会話をしている。ただ、2〜3年間は同じ話題が続くのではないか」と話していた。

Adobe CAI担当ディレクター アンディー・パーソンズ氏

 実はグーグル自身も独自に企業を買収し、AI生成画像にウォーターマークを入れる動きを準備しているとされている。

 画像生成AIが一般化すると、人はフェイク画像に惑わされる機会が増えることになる。Adobeだけでなく、業界全体でAIが作った画像にはどのような来歴があるのかをたどれる仕組み、さらにはマネタイズできるビジネスモデルを早急に構築していくべきだろう。

 

筆者紹介――石川 温(いしかわ つつむ)

 スマホ/ケータイジャーナリスト。「日経TRENDY」の編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。ケータイ業界の動向を報じる記事を雑誌、ウェブなどに発表。『仕事の能率を上げる最強最速のスマホ&パソコン活用術』(朝日新聞)『未来IT図解 これからの5Gビジネス』(MdN)など、著書多数。

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