インテルは10月16日、第14世代のデスクトップPC向けインテルCoreプロセッサー(開発コードネーム:Raptor Lake Refresh)の情報を公開した。
今回発表されたのは、Core i9-14900K、Core i7-14700K、Core i5-14600Kおよびそれぞれの内蔵グラフィック非搭載(型番末尾が“KF”)のSKUとなる。倍率ロックフリーのいわゆる“K付き”と呼ばれるラインだ。
それぞれの主なスペックは以下の通り。
主なスペック | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
型番 | Core i9-14900K | Core i9-14900KF | Core i7-14700K | Core i7-14700KF | Core i5-14600K | Core i5-14600KF |
コア数(Pコア+Eコア) | 8+16 | 8+16 | 8+12 | 8+12 | 6+8 | 6+8 |
スレッド数 | 32 | 32 | 28 | 28 | 20 | 20 |
L2キャッシュ | 32MB | 32MB | 28MB | 28MB | 20MB | 20MB |
L3キャッシュ | 36MB | 36MB | 33MB | 33MB | 24MB | 24MB |
Intel Thermal Velocity Boost Feaquency | 最大6GHz | 最大6GHz | - | - | - | - |
Intel Turbo Boost Max Technology Feaquency | 最大5.8Ghz | 最大5.8Ghz | 最大 5.6GHz |
最大5.6GHz | - | - |
Pコア 最大クロック |
5.6GHz | 5.6GHz | 5.5GHz | 5.5GHz | 5.3GHz | 5.3GHz |
Eコア 最大クロック |
4.4GHz | 4.4GHz | 4.3GHz | 4.3GHz | 4GHz | 4GHz |
Pコア ベースクロック |
3.2GHz | 3.2GHz | 3.4GHz | 3.4GHz | 3.5GHz | 3.5GHz |
Eコア ベースクロック |
2.4GHz | 2.4GHz | 2.5GHz | 2.5GHz | 2.6GHz | 2.6GHz |
内蔵 グラフィックス |
インテル UHD グラフィックス 770 | - | インテル UHD グラフィックス 770 | - | インテル UHD グラフィックス 770 | - |
対応PCIe レーン数 |
20 | 20 | 20 | 20 | 20 | 20 |
対応メモリー スピード |
DDR5-5600 DDR4-3200 |
DDR5-5600 DDR4-3200 |
DDR5-5600 DDR4-3200 |
DDR5-5600 DDR4-3200 |
DDR5-5600 DDR4-3200 |
DDR5-5600 DDR4-3200 |
最大メモリー 容量 |
192GB | 192GB | 192GB | 192GB | 192GB | 192GB |
PBP | 125W | 125W | 125W | 125W | 125W | 125W |
MTB | 253W | 253W | 253W | 253W | 181W | 181W |
RCP | 589ドル | 564ドル | 409ドル | 384ドル | 319ドル | 294ドル |
モバイル向けの最新CPUには、開発コードネーム「Meteor Lake」も発表されているが、こちらは「Intel 4」プロセスを利用した新たなアーキテクチャーを採用している。Meteor Lakeに関する技術の解説は、こちらの記事も参照。
一方、今回のデスクトップ向けの第14世代は、第13世代の「Raptor Lake-S」のリフレッシュ版となるため、技術的な更新はあまりない。Core i9およびCore i5の主なスペック上の変更点としては、Pコア/Eコアの最大クロックの増加などが見られる。
Core i9-14900K/KFにおいては、冷却性能など条件が十分に満たされている場合にクロックを引き上げる“Intel Thermal Velocity Boost Feaquency”において、前世代のスペシャルモデル「Core i9-13900KS」と同等の最大6GHzを実現している。
今回発表されたSKUの中で唯一、Core i7-14700K/KFについては、前世代と比べてEコア数やキャッシュの増加などが見られる。前世代と比較した主なスペックの変更点は、下記の表で赤い字で示した部分だ。
また、第14世代では新たに、「インテル アプリケーション・パフォーマンス・オプティマイゼーション」(インテル APO)という機能に対応している。この機能では、スレッドのスケジューリングを最適化し、アプリケーションに割り当てるリソースをリアルタイムで指示。ゲームのパフォーマンスを向上させるという。
この機能は「インテル Dynamic Tuning Technology」(インテル DTT)のドライバーに含まれ、マザーボードのBIOS上でインテル DTTを有効にすることで使用できる。
今回の発表時点で『レインボーシックス シージ』と『メトロ エクソダス』に対応しており、同社によれば前者で13%、後者で16%パフォーマンスを向上させられるとのこと。
その他、Core i9-14900K/KFでは、同社のオーバークロックツールである「インテルエクストリームチューニングユーティリティ」(インテル XTU)において、AIアシスト機能がサポートされるという。インテル XTU ver.7.13.0.38から本機能を搭載し、システムにおける安定したオーバークロック設定を推定してくれるとのこと。
今回発表されたCore i9-14900K/KF、Core i7-14700K/KF、Core i5-14600K/KFは、10月17日より発売予定。
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