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ドコモ網不調の昨今、契約を変更せずにネットワークを変更できるMVNOの格安SIMがあった

2023年10月08日 12時00分更新

IIJmioでドコモ回線とau回線の速度を比較した

 ここで、同じMVNOのキャリア違いでどのような差が出るのかを試した。比較したのはIIJmioのドコモ回線とau回線となる。条件が同じになるよう、OPPO Reno9 Aに両方のSIMを入れて比較している。

 10月初めのテストでは、ドコモ回線は一時期ほどひどい状況ではないように感じた一方で、混雑エリアでは非常に遅く、そうではエリアでは速度が速いという印象だった。

 同じ平日14時ごろの比較では、繁華街では圧倒的にauが早くなるが、住宅地ではドコモが早くなる。繁華街ではauが5Gになっていたのでそのぶんは速いことになるが、だからといってLTEのドコモももう少し速度が出てもいいし、上りが遅いのはやはり気になる。

繁華街の14時頃(Mbps) 下り 上り
IIJmio(ドコモ) 80.10 4.57
IIJmio(au) 230.00 43.9

 逆に住宅地ではドコモが速い。今回のテスト地点では両方ともLTEでの接続となり、アンテナピクトも4本立ちという状況だったが、下りの速さはドコモが圧倒している。ただし、上りはほとんど変わりない。

住宅地の14時頃(Mbps) 下り 上り
IIJmio(ドコモ) 152.00 12.60
IIJmio(au) 15.95 9.44

 あくまで筆者の行動範囲での比較となったが、繁華街ではドコモは速度を抑えめにすることで安定させるように努力してる印象だ。そして、auは繁華街で5Gが使えるところはそれを活かして高速にしている印象だ。いずれにしても今回のテスト程度の速度が安定して出ていれば、ウェブ閲覧や動画視聴には大きな問題はなく、快適に使うことができる。今回の計測ではauとドコモの差を明確に示すことはできなかった。

 なお、爆速とも言える結果を出すことのあるIIJmioの回線だが、昼の12時台はどうしても速度は大きく落ち込む。12時30分~50分頃の状況は以前から変わりないようだ。

繁華街の12時40分頃(Mbps) 下り 上り
IIJmio(ドコモ) 0.93 1.40
IIJmio(au) 0.83 10.80

MVNOがマルチネットワークのサービスをさらに磨くと
世の中が変わる可能性

 複数のネットワークを利用しているMVNOで回線を変更できると言っても、SIMの配送に時間がかかったり、手数料がかかる現状はもう少し改善されるとうれしい。できることなら1つのサービスに契約したら、1枚のSIMのまま簡単な手続きでドコモ/au/ソフトバンクとネットワークを変更して、そのまま使えるようになると、MVNOならではの強みになるだろう。

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