最近話題になっているドコモ回線の不調。実は筆者もデータ用に使っているMVNOのドコモ回線を他社回線に乗り換えた。通常は使用する回線を変える場合、サービスの乗り換えが必須になるが、MVNOのなかにはドコモ/au/ソフトバンクと複数のキャリアからネットワークを選べ、さらに変更が簡単にできるものもある。
IIJmioやmineoは契約そのままでネットワークの変更が可能
MNPの手続きはそれほど難しいものではなく、さらに今年5月からのMNPワンストップ方式の開始もあって、乗り換えに要する手間はかなり減っている。またMNPで乗り換えると、特典があってオトクなことも多いので、普通はサービスごと乗り換える人が多いだろう。
それでもサービスの乗り換えとなるとさまざまな手続きが必要となる。個人情報に関する書類の送信やクレジットカード番号の登録など、なにかと面倒だ。そこで、契約はそのままで利用するネットワークの変更が可能なMVNOもある。
MVNOは自分でネットワークを持たず、各社の回線を借りてサービスを提供する。そのため、複数の会社のキャリアを扱うことも可能で、実際に2つ、もしくは3つのキャリアのネットワークでサービスを提供しているところは多い。
ネットワークの変更が可能なサービスを探してみたところ、主要なMVNOの格安SIMではIIJmio、BIGLOBEモバイル、mineoが該当している。IIJmioとBIGLOBEはドコモとauの2つのネットワークに対応しており、ユーザーのページからプラン変更の依頼をすると乗り換え可能。
mineoは3キャリア対応で、ウェブから手続きできる。また、同じく3キャリア対応のQTモバイルは残念ながら直接変更はできず、QTモバイル内でMNPで解約&新規契約をするよう、FAQで案内されている。
そのほかの例では、新規加入を終了しているLINEモバイルは3キャリア対応だが、ドコモ/auからソフトバンクへの片道のみ変更可能。NUROモバイルは3キャリア対応だが、ネットワークの変更はできないようだ。
変更は有料、手続きが若干面倒な場合もある
ネットワークの変更手続きは、物理SIMではSIMの交換、eSIMの場合はプロファイル再発行が必要。前者の場合はSIMが届くのを待たないといけない。つまり一切の手間がかからず、すぐにというのは無理だ。一方で新たに使うのがeSIMの場合は、即日対応できる場合もある。いずれにせよ基本的に手数料は必要だ。
IIJmioは手数料2200円+SIMの発行手数料、他のサービスは手数料3300円+SIMの発行手数料で、大体2600~3700円程度がかかる。解約には手数料なし、新規契約では3300円とSIM発行手数料がかかるサービスが多いので、サービス自体の乗り換えでもコスト面では大きく変わらないかもしれない。
具体的な手続きは、IIJmioでは会員専用ページから[契約内容]→[SIM再発行・交換]と進み、どの回線をどのキャリア、どのようなSIMのタイプにするかなどを選択する。物理SIMの場合はSIMが届くまで待ち、MNPの回線切り替えのように手続き後に新しいネットワークで利用できる。また、eSIMの場合は最短で当日中の切り替えが可能としている。
一方でmineoの場合、キャリア変更を「プラン変更」と称しているが、ウェブからすぐ手続きができそうに見えて、実際には改めて新規契約をするのと同じように支払い情報から本人確認まであらためて手続きが必要なようだ。なぜこのようになっているのかは不明だが、ネットワークの違いは入口からまったく違うサービスとして設計されているのかもしれない。
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