週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

ソフトバンクがドコモより安定しているワケ

2023年10月04日 07時00分更新

話題の「Massive MIMO」も効果か

 NTTドコモがネットワーク品質を改善させると説明会を開催した際、「Massive MIMOは検討している段階」という回答がメディアの間で話題となった。

 Massive MIMOとは、多数の端末と基地局が同時に通信することで、安定的なネットワーク品質を実現する技術とされている。

 関和氏の例えによれば「基地局をお客様相談窓口のコールセンターに例えると、これまでの基地局は10人からの問い合わせを1人のオペレーターで対応していた。しかし、Massive MIMOは10人のオペレーターを用意し、同時に対応してしまう。これにより、問い合わせをしても待たされることなく、即座に対応してもらえるようになる」という。

 ソフトバンクではMassive MIMOを4Gのころから導入しているが「突出した効果が出ているかは分析できていないが、効果はある程度出ていると考えている」(関和氏)とのことだった。

 実は、Massive MIMOのアンテナは50cm×30cm程度の板状となっており、風の影響を受けやすい。また、やや重く、ビルの屋上から下に向けて設置する必要があり、設置できる場所が限られるという弱点がある。そのため、Massive MIMOの導入は限定的とされているのだ。

 実際、基地局ベンダーであるエリクソンが出している資料を見ても、日本におけるMassive MIMOの導入率は、韓国や中国と比べても極端に低かったりする。本来、ソフトバンクでもMassive MIMOを積極的に導入しているかと思いきや、必ずしもそうではないようなのだ。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事