ここ最近、NTTドコモが「つながらない」「データが流れてこない」と言われる中、評判がいいのがソフトバンクだ。
ソフトバンクがiPhoneを独占的に扱っていたころは「海外でつながるが、国内は圏外ばかり」「iPhoneが欲しいけど、ソフトバンクのネットワークは不安。ドコモから発売されるのを待つ」というドコモユーザーがいたぐらいであったが、10年という時を経て、ネットワークに対する評価は逆転した感がある。
NTTドコモがネットワーク品質の改善に苦労する中、なぜソフトバンクは安定しているのか。
NTTドコモでは「コロナ禍が落ち着き、都心部の人流が大きく変わったのに追いつけなかった」「ターミナル駅の大規模工事で基地局の設置場所が移転せざるを得なかった」としているが、コロナ禍やターミナル駅の大規模工事を経験しているのはソフトバンクも同じはずだ。
そんなソフトバンクが、ネットワーク品質に関する説明会を開催した。そこで衝撃的だったのが「各社通信品質の分析結果」というグラフだ。
ソフトバンク以外は「A社」「B社」「C社」と匿名になっていたが、A社はオレンジ、B社は赤、C社はマゼンダの背景色となっていたことから、どのキャリアを指しているのか明らかだ。
比較グラフを見てみると、B社の数字が極端に悪い。推定ユーザー体感の可視化として、Pingのような反応速度を比較しているのだが、ソフトバンクの場合、300ms以下が60%なのに対して、B社は17.1%しかない。
一般的にネットワークの品質を図ろうとすると、速度測定アプリを使う傾向があるが、ソフトバンクでは、ユーザーの端末から基地局、コアを経由し、インターネットからデータをとってきて、コア、基地局を経て、ユーザーの端末に返ってくる応答速度を見ている。
その数値を見つつ「ネットワーク全体でパケ詰まりがないか」を重視しているというわけだ。
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