友人と話をしていると「なんでわざわざPCパーツショップに行くの? 通販で良くね?」と言われることがあります。筆者の場合その答えはこうです。「ショップに展示されているデモ機が見たいから!」です。
■PCパーツ店に展示してあるデモ機は心が躍る
もちろん実店舗に足を運ぶ理由はデモ機の展示だけではありません。特価品狙いだったり、親しい店員とPC談義に花を咲かせたり、新しい製品やゲームに触れてみたりとさまざまです。ですが、わざわざ実店舗に足を運ぶのはデモ機の存在がわりと大きいです。
PCパーツショップのデモ機には大きく2種類があります。メーカーがサンプルを持ってきて展示するパターンと、店員自らが企画して展示するパターンです。前者は、発売前の製品の実物が見られますし、後者はオーバークロックなどわりと無茶をさせるデモが多いです。
たとえば、最上位のCPUでどこまでオーバークロックできるか試したり、最新CPUのヒートスプレッダを剥がしたり(いわゆる殻割り)と、普段ユーザーが試したくても試せないデモをわりと実行しています。そのデモを見ることがショップに行く楽しみのひとつになっているのは間違いありません。
なかでも秋葉原で人気を博したのが、店員MによるMod PCです。ファミコンをPCケースにしてしまったり、ラジコンの中にPCを入れてしまったり、見た目が奇抜なPCは、大きな反響を呼びました。これらの展示を見て自作に興味を持った人もいることでしょう。
タワー型ケースを買いに来たつもりが、M氏の展示を見て小型ケースとMini-ITXマザーを買ってしまった人がいるくらいです(私のことですが)。
PCパーツショップは家電量販店と違い、そこでしか見られない展示機の設置にわりと積極的です。それが集客につながるからです。素晴らしいデモ機を展示していたショップというのは記憶が鮮明に残っています。「またあのショップに行ったらおもしろいデモが見られそうだから行こう」「あの店員さんがいるから行こう」という気になるものです。
「この製品を買ったらこんなこともできるんだ!」という心が躍る展示に衝撃を受ければ、どんどん自作PCにのめり込むようになります。筆者も、ASRockの防滴性能を有するマザーボードに通電させたまま水をかけるデモにはド肝を抜かれました。PCに水は大敵だという常識を覆す製品で、この製品のおかげで水冷クーラーの水漏れに対する恐怖心が和らいだ記憶があります。
PCパーツショップの実店舗には、自分の知らないPC活用法や思いもよらない視点を広げられる楽しさがあります。自作マニアが通販ではなく実店舗に行くのは、そういう知見を広げるためなのです。とはいえ、ショップで一番心が躍る瞬間は、数量限定の特価品が買えたときなんですけどね。
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